お化けを怖がる子。理由と家庭での工夫を解説

お化けを怖がる子。理由と家庭での工夫を解説 保育園・幼稚園
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【この記事の信ぴょう性】

当ページの記事は、児童発達支援の現場経験を持つ鈴木日奈子(小学校教諭免許保有)が監修しています。

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お化けを怖がる子の気持ちと、そう感じる理由

こんにちは!おやまどの鈴木です。

ハロウィンの飾りを見たとたん、目をそらして固まってしまう。絵本のお化けのページが出てくると、「とばして!」と泣き出してしまう。そんなふうに、お化けを怖がる子の姿を見て、どう声をかけたらいいのか迷ったことはありませんか。

10月も終わりに近づき、街やお店にハロウィンの飾りが増えてきました。にぎやかな季節だからこそ、「うちの子は、どうしてこんなに怖がるんだろう」と気になる方もいるかもしれません。

この記事では、お化けを怖がる子が感じていることや、怖さが強くなりやすい場面、家庭でできる工夫をやさしく整理します。怖がる気持ちを、少しでも安心につなげられるようなヒントをお届けします。

お化けを怖がる子が心の中でふくらませている、見えないものへの想像

オレンジ色のかぼちゃ形のランタンの飾り
Photo by Nathan J Hilton on Pexels

お化けは、実際には見えないものです。それなのに、子どもが本気で怖がるのは、想像する力が育ってきているからだと言われています。

3〜5歳ごろになると、頭の中で場面を思いうかべたり、お話の続きを考えたりする力が、ぐんと伸びる時期です。この力は、遊びや学びにとても大切なものですが、同時に「見えないものが、そこにいるかも」という怖さも生み出します。

大人は「お化けなんていないよ」と言えば安心すると思いがちです。でも、子どもにとっては、頭の中ではっきり見えているものを、否定されたような気持ちになることもあります。

たとえば、夜の暗い部屋で、カーテンが風でゆれたとき。昼間なら何でもないものが、「お化けかも」と思えて、急に怖くなる場面を想像してみてください。

また、「いないと分かっていても、怖いものは怖い」という気持ちは、大人にもありますよね。ホラー映画が苦手な人がいるのと同じように、怖さの感じ方には個人差があります。

お化けを怖がることは、想像力が豊かに育っている証拠だと考えることもできます。まずは、「怖いんだね」と、その気持ちをそのまま受けとめてあげましょう。

「お化けはいないよ」と伝えるよりも、先に「怖かったんだね」と気持ちを受けとめるほうが、安心しやすいと言われています。理屈の説明は、そのあとで十分です。

「お化けなんていないのに、どうしてこんなに怖がるの?」と思ったときは、子どもの頭の中には、本当に見えているのかもしれない、と考えてみてください。

想像力の発達は、子どもによって早さがちがいます。ある日から急に怖がるようになった、という変化も、成長のあらわれのひとつだと言われています。

お化けを怖がる子が、絵本やテレビ、飾りの見た目で受けとる強い印象

目と口がくりぬかれたかぼちゃのランタン
Photo by Adam Stuart on Pexels

お化けの絵や飾りには、目が大きかったり、口が裂けていたり、白い布がひらひらしていたりと、インパクトの強い特徴があります。大人から見ればかわいいデザインでも、子どもには強い刺激になることがあります。

特に、かぼちゃのランタンのように、顔が暗闇の中でぼんやり光っているものは、「こっちを見ている」と感じられて、怖くなる子もいるようです。目がずっとこちらを向いているように見えるのが、苦手なのかもしれません。

テレビの番組やアニメでお化けが出てくる場面では、音楽や効果音も大きな影響を与えます。急に大きな音がなると、お化けそのものより、その音にびっくりしてしまうこともあります。

絵本の場合も同じです。お化けが急に出てくるページや、暗い色づかいの絵が、強い印象として残ることがあります。一度見たものが、夜になっても頭からはなれなくなる子もいます。

たとえば、昼間に見たお化けの絵が、夜に電気を消したあと、ふいに思いうかんでしまうことがあります。こうした記憶の残り方も、怖さが続く理由のひとつです。

怖がる様子を見て、「これは見せないほうがいいかな」と迷う方もいるでしょう。無理に避けすぎなくても、少しずつ慣れていく方法もあります。この点は、のちほどくわしくふれます。

暗い場所が怖い子については、こちらの記事でも取り上げています。

暗いところを怖がる子。理由と家庭での工夫を解説
暗いところを怖がる子に悩むママ・パパへ。見えない不安や影への想像、ひとりになる心細さといった理由をやさしく整理し、寝る前の習慣や明かりの工夫、夜中のトイレの乗り越え方など、毎日の暮らしで家庭でも取り入れやすい小さな工夫を詳しく解説します。

子どもは、大人が思う以上に、見たものをそのまま心にとりこみます。怖い場面を見たあとは、少し時間をおいて、気持ちが落ち着くのを待ってあげましょう。

見たあとに、「どこが怖かった?」と聞いてあげると、気持ちを言葉にするきっかけになります。話しているうちに、怖さが少しずつやわらぐこともあります。

お化けを怖がる子にとって、暗さや音、ひとりの時間が重なったときの不安

暗い部屋でぼんやりと光るベッドサイドのランプ
Photo by Juan Pablo Serrano on Pexels

お化けへの怖さは、昼間より夜に強くなる子が多いようです。夜は暗くなるうえに、おうちの中も静かになり、小さな物音がよく聞こえます。

さらに、夜は「ひとりになる」時間でもあります。布団に入って、親が部屋を出ていくと、急に心細くなる子もいます。怖さと心細さが重なると、不安がぐっと大きくなるのです。

たとえば、廊下の暗がりや、クローゼットの奥など、見えにくい場所が気になる子もいます。「そこに何かいるかも」という気持ちが、頭から離れなくなることがあります。

また、疲れている日や、環境が変わった時期は、いつもより怖がりやすくなることもあるようです。入園や進級、引っ越しなど、気持ちが張りつめているときは、小さなことでも不安に感じやすくなります。

そんなときは、「怖がりになった」と心配しすぎず、「今は不安が強い時期なんだな」と、ゆったり見守ってあげてください。時期によって波があることも、よくあることだと言われています。

ほのママ
ほのママ

うちの子、最近、夜になると「お化けがくる」って言うの。わたし、てっきり、ただの甘えだと思ってたんだけど…。

ここわん
ここわん

それは違うわん!本当に怖いと感じてるのかもしれないんだわん。甘えとは別の、大切なサインかもしれないわん。

夜の怖さをやわらげるために、昼間のうちに楽しい時間をたっぷり作っておくのも、ひとつの方法です。体を動かしたり、親子でゆったり遊んだりすると、夜に気持ちが落ち着きやすいと言われています。

寝る前に見るものも、少し気にしてみてください。刺激の強い映像や、にぎやかな遊びは、寝る時間の少し前までにしておくと、気持ちを切り替えやすくなります。

お化けを怖がる子が、夜やハロウィンの時期に困りやすい場面

お化けを怖がる子が、布団に入ってから眠れなくなるとき

暗い寝室のベッドにかかった白い布が光に照らされている様子
Photo by Ron Lach on Pexels

「お化けがくるから、ひとりで寝られない」と言われると、親も困ってしまいますよね。お化けを怖がる子の就寝前のようすは、ご家庭によってさまざまです。

たとえば、「電気を消さないで」「ドアを開けておいて」「そばにいて」と、何度も頼まれる、というケースがあります。眠る前の不安が強くなる時間帯なのかもしれません。

布団の中で、一人で暗い天井を見ていると、頭の中でいろいろなことが浮かんできます。大人でも、夜になると考えごとが大きくなることがありますよね。

ここでは、眠る前に気持ちを落ち着けるための工夫を、3つあげてみます。

眠る前の「怖い」をやわらげる工夫

・小さなライトをつけて、真っ暗にしすぎない
・寝る前の10分は、静かな絵本や歌で気持ちをゆるめる
・「ここにいるよ」と声をかけて、すぐそばにいることを伝える

お気に入りのぬいぐるみに、「お化けから守ってね」と、おまじないのように声をかける方法もあります。自分を守ってくれる味方がいると感じると、安心しやすい子もいます。

ただ、毎晩の寝かしつけで親も疲れてしまいます。「今日は特別に、5分だけ」と、時間の目安を決めておくと、親子ともに気持ちの見通しが立ちやすくなります。

もちろん、完璧にこなす必要はありません。うまくいかない日があっても、「また明日」と気持ちを切り替えて大丈夫です。

眠る前の怖さは、「暗さ」「静けさ」「ひとりになる心細さ」が重なって強くなると言われています。どれかひとつでも減らせると、気持ちがらくになることがあります。

寝室の環境を、少し見直してみるのもいいでしょう。ベッドの周りに、怖く見えそうなものが置かれていないか、カーテンの影が不気味に見えないか、親が子どもの目の高さに立って確かめてみてください。

夜の怖さは、年齢が上がるにつれて、少しずつ落ち着いてくる子も多いと言われています。今は大変でも、いつか笑って話せる日がきます。

お化けを怖がる子が、ハロウィンの仮装やイベントで戸惑うとき

白い布をかぶったお化けの仮装をしている様子
Photo by Daisy Anderson on Pexels

ハロウィンは、街にも園や学校にも、お化けの飾りや仮装があふれるイベントです。楽しいはずの行事なのに、怖くて参加できない子もいます。

特に、仮装した人が顔をかくしていると、「中に誰がいるのか分からない」ことが怖さにつながりやすいと言われています。白い布をかぶったお化けの姿は、子どもにとっては、大人が思うより衝撃的なのかもしれません。

また、いつも知っている友達やおうちの人が、仮装によっていつもと違う姿になることに、戸惑う子もいます。「声は同じなのに、顔が見えない」という状況が、不安をよぶこともあるようです。

たとえば、園のイベントで先生がお化けの格好をしたとき、泣いてしまう子もいます。参加するかどうかは、その子の気持ちを見ながら、無理をしないことも大切です。

「みんなと同じようにできていないのでは」と心配になるかもしれませんが、ハロウィンの楽しみ方は、仮装だけではありません。かぼちゃのお菓子づくりや、飾りづくりなど、怖くない楽しみ方もたくさんあります。

子どもの怖さに寄りそってあげることが、結果的に、行事を楽しい思い出にする近道になることもあります。

雷など大きな音への怖さについては、こちらの記事でも取り上げています。

雷を怖がる子。理由と家庭での工夫を解説
雷を怖がる子の理由と、家庭でできる工夫をやさしく解説します。突然の大きな音と光への驚きや、いつ鳴るかわからない不安、夜の雷や外出中の場面での接し方を紹介。雷のことで悩む保護者の方へ向けた、実践的なガイドです。天気の悪い日の参考にどうぞ。

ハロウィンのイベントでは、仮装した人と、仮装していない人の両方が見える場所にいると、安心しやすい子もいます。遠くから見ているだけでも、十分に参加している、と考えて大丈夫です。

もし参加するなら、「怖くなったら、すぐ教えてね」と約束しておくと、気持ちにゆとりが生まれます。子どもが自分で「もうおしまい」と言える環境を整えてあげましょう。

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お化けを怖がる子と一緒にできる、家庭での工夫

お化けを怖がる子の気持ちを受けとめて、見通しを伝える工夫

重ねた絵本の上に置かれた小さなおもちゃ
Photo by https://kaboompics.com/ on Pexels

お化けを怖がる子には、まず気持ちを言葉にしてあげることが、安心の入り口になります。「怖かったね」「ドキドキしたね」と、子どもの気持ちを代わりに言葉にすると、「分かってもらえた」と感じやすくなります。

そのあとで、「ここには、パパもママもいるよ」と、今いる場所の安全を伝えてあげます。「お化けなんていないよ」と否定するかわりに、「いまは安心だよ」と伝えるイメージです。

また、怖いと感じる場面の前に、「これからこんなことがあるよ」と、見通しを伝えておくのも効果的です。たとえば、ハロウィンのイベントなら、「仮装した人がいるけど、中は先生だよ」と先に話しておくと、不安がやわらぐことがあります。

仮装した人の顔や姿を、イベントの前に見せておく方法もあります。マスクや衣装をとったところを見せておくと、「中に知っている人がいる」と分かって、落ち着く子もいます。

怖がる気持ちを、無理になくそうとしなくても大丈夫です。怖がりながらも、そばに誰かがいるという経験が、少しずつ安心感を育てていくと言われています。

「怖かったね」と気持ちを受けとめてから、「いまは安心だよ」と伝える。この順番を意識するだけでも、子どもの表情が変わることがあります。

親が落ち着いた声と表情で接することも、大切なポイントです。子どもは、親の様子をよく見て、「大丈夫なんだ」と感じとります。親の安心が、子どもの安心につながるのです。

もちろん、親だって不安になったり、疲れたりする日があります。そんなときは、深呼吸を一回して、「今日はこれくらいで十分」と、自分にもやさしくしてあげてください。

お化けを怖がる子が、絵本や遊びを通して少しずつ慣れていく方法

本棚にならぶカラフルな子ども向けの絵本
Photo by Kate L on Pexels

お化けを「怖いもの」から「ちょっと身近なもの」に変えていく方法もあります。たとえば、かわいいお化けが出てくる絵本を、親子でいっしょに読んでみるのです。

絵本の中には、お化けがいたずら好きだったり、さみしがり屋だったり、やさしい性格だったりするものがたくさんあります。そうしたお話に触れることで、お化けに対するイメージがやわらぐ子もいます。

絵を描く遊びも、ひとつの方法です。「お化けの絵を描いてみよう」と声をかけて、好きな顔や表情を自由に描かせてあげます。自分で描いたお化けは、不思議と怖くなくなることもあるようです。

白い紙を使って、いっしょにお化けを作ってみるのも楽しいですね。目や口をシールではったり、色をぬったりして、自分のお化けを作ると、愛着がわくこともあります。

ただし、これらは「慣れさせるための訓練」ではありません。子どもが楽しんでいれば続け、いやがるそぶりがあれば、すぐにやめて大丈夫です。

親が「怖がってはいけない」と焦らず、子どものペースに合わせることが、いちばん大切です。

「怖がりすぎだよ」「男の子なんだから」と、怖がる気持ちをからかうような言い方は、避けたいところです。怖さを否定されると、次から気持ちを話してくれなくなることもあります。

ほのママ
ほのママ

お化けの絵を描いたら、笑って見せてくれたの!えへへ…うちの子の絵、ちょっとかわいかったかも。

ここわん
ここわん

それはいい工夫だわん!自分で描いたお化けは、怖さがうすれることがあるんだわん。大丈夫、一緒に考えるわん!

怖がっていた子が、自分で描いたお化けを見て笑う。そんなふうに、怖さが「おもしろさ」に変わる瞬間が、遊びの中で生まれることもあります。

ごっこ遊びも、ひとつの方法です。ぬいぐるみを使って、「お化けが来たよ!」「大丈夫、ぼくが追いはらうよ!」と、子どもが主役になれる場面を作ってみてください。自分が強い側になれる体験は、自信にもつながります。

まとめ:お化けを怖がる子と、ゆっくり安心を育てていく

お化けを怖がる子の気持ちを、まるごと受けとめるという考え方

ベッドに座っているゾウとサメのぬいぐるみ
Photo by Chung-En HU on Pexels

お化けを怖がる気持ちは、想像する力、暗さや音、疲れや環境の変化など、いくつかのことが重なって生まれます。怖がることは、成長のひとつの形とも言われています。

無理に怖さをなくそうとするより、「怖いよね」と、そばで気持ちを受けとめるほうが、結果的に、子どもは安心しやすくなります。

ぬいぐるみやお気に入りのブランケットなど、安心できるものをそばに置いてあげるのも、ひとつの方法です。子どもは、そうしたものを心の支えにして、少しずつ夜を乗りこえていきます。

たとえば、「このぬいぐるみは、お化けから守る係だよ」と役割を与えてあげると、怖さが少しやわらぐ子もいます。自分の味方を見つける感覚が、安心につながるようです。

すぐに変化が見えなくても、あせらなくて大丈夫です。子どもの怖がり方は、成長とともに少しずつ変わっていくものです。

ほのママ
ほのママ

怖がるのは悪いことじゃないんだね。わたしも、いっしょに安心できるお手伝いをしてみようかな。

ここわん
ここわん

そうだわん。ママのそばにいるだけで、子どもにとっては心強いんだわん。ゆっくりでいいんだわん。

親としては、早く怖がらなくなってほしいと思うこともあるでしょう。でも、その気持ちをぐっとこらえて、今の子どもの気持ちを大切にすることが、結果的に近道になることもあります。

怖がる様子を、「困ったこと」ととらえるか、「成長の途中」ととらえるかで、親の気持ちも少し変わってきます。

一人で抱え込まず、お化けを怖がる子と一緒に進んでいく

ぬいぐるみとクッションが置かれた、あたたかい灯りの部屋
Photo by cottonbro studio on Pexels

お化けを怖がる子を見守るあなたも、毎日、本当によくがんばっています。夜の寝かしつけや、行事の対応で、疲れてしまう日もあるでしょう。

「ほかの子は平気なのに」と、比べて落ち込む日があっても、一人で抱え込まなくて大丈夫です。お化けを怖がる子は、たくさんいます。

怖がる気持ちも、安心したい気持ちも、どちらもその子らしさの一部です。ゆっくり寄りそっていくうちに、少しずつ、怖さが「ちょっとドキドキする楽しさ」に変わっていくこともあります。

今日は、どんな小さな安心を作ってあげられるでしょうか。あたたかい飲み物や、やさしい声かけ、手をつなぐこと。そんな日常のひとつひとつが、子どもにとって大切な支えになります。

ゆっくり、その子のペースで。夜の時間が、いつか親子の安心できるひとときになるよう、願っています。

ご家族で、子どもの怖がり方について話し合ってみるのも、おすすめです。「うちの子は、こんなことを怖がるんだね」と共有するだけで、気持ちがらくになることがあります。

お化けを怖がる時期も、子どもの成長の大切な一部です。いつか、「あのころは、お化けが怖かったよね」と、笑って話せる日が来ますように。

アイキャッチ画像:Photo by https://kaboompics.com/ on Pexels

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