マフラーを嫌がる子の気持ち。首まわりが苦手な理由
こんにちは!おやまどの鈴木です。
寒い朝、玄関で「マフラーはいや!」と固まってしまう。巻こうとすると首をすくめたり、外してしまったり。時間がないときほど、マフラーを嫌がる子にどう接したらいいのか、悩んでしまいますよね。
この記事では、マフラーを嫌がる理由として考えられることと、家庭でできる工夫を、季節の朝の場面に合わせて整理しました。「うちの子だけ?」と感じている保護者の方に、そっと寄り添える内容にしたいと思います。
マフラーを嫌がる子は、首まわりの感じ方が人より強いことがある

首のまわりは、肌が薄くて、触れたものを感じやすい場所だと言われています。そのため、マフラーが当たる感じを、大人よりずっと強く受け取る子もいます。「ふわふわで気持ちいい」と感じる子もいれば、「ずっと何かが巻きついている」と感じる子もいる、ということです。
たとえば、巻いた瞬間に、のどのあたりが少し苦しく感じられる。口元や顎に毛先が当たって落ち着かない。こうした感じ方は、お子さん本人にしか分かりません。「そんなに嫌がるほどのこと?」と思えても、本人にとっては本当に気になることがあります。

うちの子、マフラーを見ただけで後ずさりするの。わたし、てっきりわがままかと思ってたわ…えへへ。

それは違うわん!わがままではなくて、感じ方の違いかもしれないわん。「いやなものはいや」には、ちゃんと理由があることが多いわん。
また、年齢によっても受け止め方は変わります。3〜4歳ごろは、「なんとなくいや」をうまくことばにできず、外す、泣く、逃げるといった行動で伝えることが多いものです。ことばが育ってくると、「ちくちくする」「くるしい」と教えてくれるようになります。いまは言えなくても、行動の裏に、ことばにならない気持ちがあると考えてみると、関わり方のヒントになります。
チクチク・ゴワゴワなど、素材の手ざわりが気になることも

マフラーに使われるウールやアクリルの糸は、種類によって、毛先がチクチクすることがあります。大人にはやわらかく感じても、敏感な肌の子には、細かい刺激になることもあります。タグや縫い目が首に当たるのも、よくある気になりポイントです。
ほかにも、次のような理由が考えられます。
| 気になりやすいこと | よくある様子 |
|---|---|
| 素材の手ざわり | チクチクする、ゴワゴワする、といって外してしまう |
| 締めつけ感 | 巻いたとたんに首をすくめる、のどを触る |
| におい・見た目 | 洗剤や衣類のにおいが苦手、色や柄がいや |
| 動きにくさ | 視界や口元がふさがる感じがして落ち着かない |
| 切り替えの難しさ | 「いまはつけたくない気分」で、気持ちを切り替えにくい |
理由は一つとは限りません。「どんなときに外したがるのか」を見ていくと、ヒントが見えてくることがあります。服のタグが苦手な子についても、こちらの記事で取り上げています。
観察のしかたとして、次のような見方があります。巻いた直後に外すのか、しばらくしてから外すのか。外出先だけいやがるのか、家の中でもいやがるのか。寒い日と暖かい日で違いがあるのか。「いつ」「どこで」「どんなマフラーのときに」をメモしておくと、原因に近づきやすくなります。

マフラーを嫌がる子におすすめの素材と巻き方の工夫
マフラーを嫌がる子には、素材と形を見直してみる

まず試しやすいのは、素材を変えることです。ふわふわのパイル地、やわらかいコットンのニット、肌ざわりのよいフリース。お店で、お子さん自身に手の甲やほほに当てて選んでもらう方法があります。「これならいい」と自分で選ぶと、受け入れやすくなることもあります。
形にも選択肢があります。長いマフラーは、巻くのに手間がかかるうえ、首まわりにボリュームが出ます。短めのものや、輪になったスヌード、首にすっぽりかぶるネックウォーマーなど、巻き方の手間が少ないものを試してみる方法もあります。
試着のときは、マフラーをつけた状態で、頭を左右に振ってみたり、あごを引いてみたりして、動いたときの当たり方も見てあげてください。座っているときは平気でも、歩いたり、ジャンプしたりすると、生地がずれて気になることがあります。お子さんの表情が曇ったときは、「どこが気になる?」と聞いてみましょう。ことばにならないときは、指さしでも十分です。
ネックウォーマーは、巻く手間がない反面、頭からかぶるときにいやがる子もいます。かぶるときの「顔が一瞬ふさがる感じ」が苦手なこともあるので、前開きのタイプや、ボタンやマジックテープで留めるタイプを選ぶのも一つの方法です。
一度に新しいものを買わなくても、家にあるやわらかいタオルやガーゼのハンカチを首元に当ててみて、「どんな感じならいやじゃないか」を一緒に探るのもよい方法です。
洗濯の回数が増えると、生地がやわらかくなって、使いやすくなることもあります。新品のマフラーは、糊や加工剤が残っていて、ごわごわしやすいものです。買ったら一度洗って、肌ざわりを確かめてから使う、という方法もあります。洗剤のにおいが気になる子には、無香料のものを選ぶのも一つの方法です。

素材かぁ…。わたし、とにかく暖かそうなやつを買えばいいと思ってたわ。モコモコのやつ、全然だめだったのよね。

暖かさだけで選ぶと、手ざわりが合わないことがあるわん。「あたたかい」と「いやじゃない」の両方を、お子さんに聞きながら探すといいわん。
首に巻かずに、かけるだけ・ゆるめに巻くという方法も

「巻く」ことそのものがいやな子には、ゆるくかけるだけから始める方法があります。首の後ろにかけて、前に垂らす。きつく締めない。そのくらいの距離感なら、受け入れてくれることもあります。
そのとき大事なのは、「ちゃんと巻きなさい」と注意しすぎないことです。できたところを見つけて声をかけると、お子さんの気持ちが前向きになりやすくなります。たとえば、「今日はちょっとのあいだつけられたね」と、短い時間でもほめてみる。小さな成功の積み重ねが、次の日につながります。
巻き方のコツとして、次のような方法があります。
マフラーを着けたら、ほめるタイミングも大切です。「あたたかいね」「かっこいいね」と、見た目や感触を前向きなことばで伝える。外した場面を責めずに、着けられた場面を見つけて伝える。その積み重ねで、「マフラー=いやなこと」というイメージが、少しずつ変わっていくことがあります。
「外してもいい」と伝えると、安心して試してくれる子もいます。外したら、そっとカバンにしまっておく。それだけで、朝のやり取りがぐっと楽になることがあります。
もう一つ、お子さん自身が「選ぶ側」になれる工夫があります。色や柄を選ぶ、お気に入りのキャラクターのワッペンをつけてみる、自分で巻く位置を決める。「やらされている」感じが減ると、気持ちが変わることもあります。たとえば、「お気に入りのぬいぐるみとおそろいにしよう」と声をかけて、ぬいぐるみにも同じ布を巻いてあげる方法もあります。
上着を嫌がる子の工夫は、こちらの記事でも紹介しています。

マフラーを嫌がる子と過ごす、冬の朝と外出のコツ
マフラーを嫌がる子の朝は、前の日の準備でゆとりを作る

朝は時間がなくて、親子ともに余裕がなくなりがちです。その場でマフラーを巻こうとすると、「いや」「でも寒いよ」の押し問答になりやすいですよね。そんなときは、前の日の夜に、翌日の準備を一緒にしておく方法があります。
たとえば、明日着る服と防寒グッズを、玄関近くに並べておく。「明日はどれにする?」と、お子さんに選んでもらう。見通しが持てると、朝の抵抗が減る子もいます。選択肢は2つまでにして、選びやすくするのがコツです。
お家の中で、マフラーを首にかけて遊ぶ時間をとるのも一つの方法です。ぬいぐるみに巻いてあげる、ごっこ遊びで使う。「身につけるもの」から「遊びの道具」に変わると、気持ちがやわらぐことがあります。
朝の声かけは、短く、見通しが持てる言い方にします。「あと3分で出るよ」「玄関でマフラーをかけようね」のように、次に何をするかを伝えると、気持ちの準備がしやすくなります。急かすような声かけが続くと、いやな気持ちがふくらむこともあるので、時間に余裕をもって動き始められるよう、朝のスケジュールを見直すのもよい方法です。

夜に準備するの、いいわね!でも、わたしが先に忘れちゃいそう。えへへ。

玄関に置いておくだけでも十分だわん。目に見えるところに置くと、お子さんも思い出しやすいわん。
マフラーの代わりになる防寒グッズも試してみる

どうしてもマフラーが難しいときは、ほかの防寒で首元を守る方法もあります。襟が高めの上着、フード付きのアウター、首まわりまでおおえるインナー、やわらかいネックウォーマーなど。選択肢が増えると、「マフラーじゃなければいいよ」と受け入れてくれる子もいます。
重ね着で調節するのも、一つの考え方です。首元だけでなく、体幹があたたかければ、「寒い」と感じる度合いは変わります。インナー、トレーナー、上着と、薄めのものを重ねる方法もあります。ただし、重ね着が増えると「動きにくい」といやがる子もいるので、様子を見ながら加減してみてください。
また、手袋や帽子など、ほかの防寒グッズも含めて、どこなら大丈夫かを探してみるのも一つです。手袋は大丈夫でも、帽子は苦手、という子もいます。それぞれの様子を見ながら、組み合わせを考えてみましょう。

お出かけの前に、「今日はどこまで行くのかな」「外はどのくらい寒いのかな」と、玄関の外の様子を一緒に見る時間をとるのも一つの方法です。天気予報の気温を見せたり、窓の外の景色を見たりすると、寒さのイメージが持てます。寒さを「自分ごと」として感じられるようになると、防寒に対する気持ちも変わってくることがあります。
保護者の方自身が、楽しそうにマフラーを巻いて見せるのも効果的なことがあります。「パパ(ママ)のマフラーはこんなふうだよ」と見せて、触らせてあげる。身近な大人が気持ちよさそうにしている姿は、お子さんにとって、安心の見本になります。
園や学校に行くときは、ひもや長い布が遊具や手すりに引っかかることもあります。園によって、マフラーの扱いが決まっていることもあるので、先生に聞いておくと安心です。「うちの子はマフラーが苦手で、こんな工夫をしています」と伝えておくのも、一つの方法です。
外で寒さを感じたときに、お子さん自身が「さむい」と言えるように、日ごろから「手が冷たいね」「ほっぺが赤いね」と、体の感覚をことばにして伝えておく方法もあります。寒さを自分で感じられるようになると、「じゃあ、マフラーを試してみようかな」と思えるきっかけになることがあります。無理に「寒いから巻きなさい」と言うより、自分で気づくのを待つ時間も大切です。
まとめ:マフラーを嫌がる子と、あたたかい冬を迎えよう
マフラーを嫌がる子の「いや」は、気持ちを知るきっかけ

ここまで、マフラーを嫌がる子の理由と、家庭でできる工夫を見てきました。首まわりは感じやすい場所で、素材や締めつけ、においなど、気になるポイントは子どもによって違います。「いや」は、わがままではなく、お子さんからのサインかもしれません。
対応のポイントを、あらためてまとめます。
ここで大切なのは、「マフラーを巻けるようにする」ことがゴールではないという点です。目的は、お子さんが寒い日に、できるだけ気持ちよく外に出られること。その手段はマフラーでも、ネックウォーマーでも、高い襟の上着でもかまいません。
冬の寒さが本格的になる前に、少しずつ試してみてください。すぐにうまくいかなくても、「今日はここまでできた」を大切にしていきましょう。
お子さんの「いや」には、季節ごとに変わる面もあります。去年はいやがったのに、今年は平気ということも、よくあります。成長とともに感じ方が変わることもあるので、一度うまくいかなくても、また時期をみて試せば大丈夫です。
春になれば、マフラーが必要ない季節がやってきます。それまでの数か月を、無理なく、親子で笑顔で過ごせるように。マフラーにこだわりすぎず、「首元があたたかければ、形は何でもいい」くらいの気持ちで、肩の力を抜いて向き合ってみてください。
一人で抱え込まず、できることから少しずつ

冬は、寒さ、忙しさ、行事の準備と、保護者の方にとっても気持ちが慌ただしくなる季節です。朝のやり取りで少しイライラしてしまった日も、自分を責めなくて大丈夫です。うまくいかない日があるのは、どの家庭でも同じです。
毎朝のやり取りで、保護者の方が疲れてしまうこともありますよね。そんなときは、完璧を目指さなくて大丈夫です。今日はマフラーをカバンに入れておくだけ、という日があってもいいと思います。
園や学校の先生、家族と、「うちの子はこんなときにいやがる」と共有しておくと、気持ちが軽くなります。同じような悩みを抱えている保護者の方も、たくさんいます。うちの子だけ、ということはありません。
お子さんのペースに合わせながら、冬の外出が少しでも楽になる工夫を、一緒に見つけていきましょう。この記事が、その小さなヒントになればうれしいです。

なんだか、ちょっとだけ気持ちが軽くなったわ。まずは、やわらかいガーゼから試してみようかな。

その調子だわん!大丈夫、一緒に考えるわん。小さな一歩を、ゆっくり進めていけばいいわん。
アイキャッチ画像:Photo by Eliezer Muller on Pexels



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