「1歳児が夢中になれる指先遊びを手作りしたい」
「2歳児には、どんな指先遊びが発達に合っているの?」
「家にある物で作りたいけれど、誤飲やけがが心配」
指先遊びと聞くと、特別な知育玩具や難しい教材を用意しなければならないと思うかもしれません。
しかし、空き箱、保存容器、布、フェルト、画用紙など、家庭にある身近な材料でも十分に楽しめます。
1歳から2歳ごろは、物を握る、つまむ、入れる、落とす、引っ張る、貼る、はがすといった動きを繰り返したがる時期です。
同じ遊びを何度も繰り返すことで、手や指の使い方だけでなく、目で見た場所に手を動かす力や、うまくいくまで試す力も育っていきます。
先に結論をお伝えすると、1歳児・2歳児の指先遊びは、難しい作品を作らせるより、今の発達に合った簡単な動きを繰り返せる物を用意することが大切です。
ただし、手作り玩具には、市販品のような対象年齢の表示や安全基準の確認がありません。
小さな部品、外れやすい飾り、長いひも、鋭い切り口などが、誤飲やけがにつながることがあります。
大人が手の届く距離で見守り、遊ぶ前に破損を確認し、口の中へ入る大きさの材料を使わないことを基本にしましょう。
この記事では、1歳児・2歳児におすすめの手作り指先遊び12選、年齢に合わせた難易度の変え方、安全に作るための注意点、子どもが遊ばない時の関わり方まで解説します。

知育玩具を買ったのに、子どもは箱のふたばかり開け閉めしてるの。本体より箱の方が人気なんだけど…。

開ける、閉める、つまむ動きも立派な指先遊びだワン。値段より、今の発達に合っているかを見るワン。
1歳児・2歳児の指先遊びを手作りするメリット

指先遊びの目的は、指を器用にすることだけではありません。
目で材料を見つけ、手を伸ばし、持ち方を調整して、結果を確かめるという一連の経験が含まれています。
たとえば、容器の穴へ物を入れる時、子どもは穴の場所と大きさを見ています。
うまく入らなければ、材料の向きや手の位置を変えながら、もう一度試します。
こうした試行錯誤は、スプーンを持つ、服を脱ぐ、絵本のページをめくるといった生活動作にもつながります。
つまむ・握る・離す動きを経験できる
一歳前後になると、手のひら全体で握るだけでなく、親指とほかの指を使って物をつまむ姿が増えてきます。
さらに成長すると、持った物を狙った場所で離したり、左右の手を別々に使ったりできるようになります。
ただし、できる時期には個人差があります。
同じ2歳児でも、小さな物を器用につまめる子もいれば、手のひら全体で持つ方が得意な子もいます。
年齢だけで難易度を決めず、今できる動きから少しだけ難しい遊びを選びましょう。
目と手を一緒に使う練習になる
ポットン落としでは、子どもは容器の穴を見ながら、手に持った材料の位置を調整します。
シール貼りでは、貼りたい場所を見て、指先をそこまで動かします。
このように、見た情報に合わせて手を動かすことも、指先遊びの大切な要素です。
最初は穴からずれたり、シールが指から離れなかったりしても問題ありません。
容器を近づける、穴を大きくする、シールの端を少し折るなど、成功しやすい形に調整しましょう。
繰り返す中で集中する時間が生まれる
1歳児や2歳児は、同じ物を何度も入れたり出したりすることがあります。
大人には単純に見えても、子どもにとっては、動かすたびに変化や結果を確かめられる面白い活動です。
長時間座り続けることを目標にする必要はありません。
数十秒でも自分から手を伸ばして繰り返したなら、その子なりに遊びへ集中できています。

せっかく作ったのに、30秒で違う場所へ行っちゃったの。わたしの制作時間、遊んだ時間の20倍なんだけど…。

短くても自分から触れたなら十分だワン。数日後にまた出すと、前より長く遊ぶこともあるワン。
1歳児向けの手作り指先遊び6選

1歳児向けの指先遊びでは、材料を大きくし、簡単な力で動かせることを重視します。
小さな物を正確に扱う遊びより、握る、押す、引く、落とすといった動きから始めましょう。
1.大きなポットン落とし
ふた付きの保存容器や丈夫な空き箱に大きな穴を開け、布ボールや大きく切ったスポンジを落とす遊びです。
用意する物
・ふた付きの保存容器または丈夫な空き箱
・大きな布ボールやスポンジ
・はさみ、カッター
・切り口を保護する丈夫なテープ
最初は穴を大きめに作り、少し位置がずれても入るようにします。
切り口にはテープを重ねて貼り、子どもの指が触れてもけがをしないようにしましょう。
ペットボトルのふた、ビー玉、ビーズなど、口へ入る大きさの材料は使わないでください。
2.布の引っ張り出し
空のティッシュ箱やふた付き容器へ、大きなハンカチや布を入れて引っ張り出す遊びです。
布をつまむ、握る、腕を引くという動きを繰り返せます。
布は口へ詰め込めない大きさにし、ほつれや取れかけた飾りがない物を選びましょう。
長い布を首へ巻く危険があるため、遊んでいる間は大人がすぐそばで見守ってください。
3.面ファスナーのはがし遊び
フェルトや厚手の布へ、大きめの面ファスナーをしっかり縫いつけ、貼ったりはがしたりする遊びです。
はがす時に少し力が必要になるため、指先だけでなく、手首や腕も使います。
接着剤だけでは部品が外れる可能性があるため、縫いつけるなど簡単に取れない方法で固定しましょう。
4.大きなスポンジ落とし
新品の柔らかいスポンジを大きく切り、箱や容器の穴へ入れる遊びです。
スポンジは握ると形が変わるため、布ボールとは違う感触を楽しめます。
硬い研磨面がついた物、細かくちぎれやすい物、使用済みの物は避けてください。
5.容器への出し入れ遊び
ボウルや保存容器へ、大きな布やスポンジを入れたり出したりするだけの遊びです。
最初は容器を子どもの近くへ置き、材料を一つだけ渡します。
慣れてきたら材料を複数用意し、全部入れる、全部出すという遊びへ広げます。
6.ふたの開け閉め遊び
簡単に開けられる保存容器へ布やスポンジを入れ、ふたを開けて中身を出す遊びです。
最初はふたを少しずらしておき、子どもが簡単に開けられるようにします。
慣れたら、軽く閉めた状態から開けることへ進みましょう。
指を挟む可能性がある硬いふたや、角が鋭い缶、割れやすい容器は使わないでください。
2歳児向けの手作り指先遊び6選
2歳ごろになると、1歳のころより細かな指の動きを楽しめる子が増えてきます。
貼る場所を選ぶ、色を分ける、左右の手を別々に使うなど、少し考える要素を加えてみましょう。
ただし、2歳になったから小さな部品を安全に扱えるとは限りません。
材料を口へ入れる姿がある子には、引き続き大きな物を使ってください。
1.大きなシール貼り
画用紙へ大きな丸や線を描き、その上へシールを貼る遊びです。
最初は大きくて厚みのあるシールを選び、保護者が台紙の端を少し折っておくと、子どもがはがしやすくなります。
丸の中へ貼ることにこだわらず、好きな場所へ自由に貼るだけでも構いません。
シールを口や鼻へ入れないよう、大人がそばで見守り、遊び終わったら残りを片づけましょう。
2.洗濯ばさみ遊び
厚紙や丈夫な段ボールの縁へ、洗濯ばさみを挟んだり外したりする遊びです。
丸い厚紙へ挟んで太陽の光に見立てたり、動物の足やたてがみに見立てたりすると、見立て遊びとしても楽しめます。
洗濯ばさみは、弱い力でも開けられ、部品が外れにくい物を選びます。
指を挟んで痛がる場合は無理に続けず、ばねの弱い物や大きなクリップ型玩具へ変更しましょう。
3.大きな輪っか通し
長いひもへ小さな部品を通す遊びは、誤飲や首への絡まりが心配です。
代わりに、太い紙筒へ大きな輪を通す遊びにすると、安全性を高めながら似た動きを経験できます。
キッチンペーパーの芯を丈夫な土台へ固定し、大きく切った段ボールや布製の輪を上から通します。
芯が折れたり土台から外れたりしないか、遊ぶ前に必ず確認してください。
4.色分けポットン落とし
複数の穴へ色をつけ、同じ色の大きな布やスポンジを入れる遊びです。
色分けがまだ難しい場合は、好きな穴へ自由に入れるところから始めます。
正解を教え続けるより、「赤を持っているね」「丸い穴に入ったね」と、子どもがしていることを言葉にしましょう。
5.フェルトの通し遊び
本物の小さなボタンは誤飲の危険があるため、2歳児の手作り玩具では使わない方が安心です。
代わりに、大きなフェルト片へ幅広の切り込みを入れ、別の大きなフェルト片を通す遊びにします。
通す、引っ張る、抜くという動きを経験でき、ボタンかけの前段階にもなります。
フェルトの角は丸くし、ちぎれたり毛羽立ったりしたら交換しましょう。
6.ふた回しに似たねじり遊び
ふたを回す動きは、容器を押さえる手と、ふたを回す手を別々に使う経験になります。
ただし、ペットボトルのふたは誤飲の危険がある大きさです。
ふたを単体で渡したり、接着剤だけで板へ貼ったりする方法は避けましょう。
家庭で安全に外れない構造を作れない場合は、対象年齢に合う市販のねじ遊びを選ぶ方が安心です。
手作りにこだわらず、安全に再現しにくい物は市販品へ任せる判断も大切です。

手作りなら何でも節約になると思ってたけど、安全に作れない物まで無理に再現しなくていいのね。

その通りだワン。手作りの目的は安く再現することではなく、安全に楽しめる遊びを用意することだワン。
1歳児・2歳児の手作り指先遊びを安全に行う注意点
手作り玩具は、子どもの興味や発達に合わせて作れる反面、安全性を大人が判断しなければなりません。
作った直後に安全でも、子どもが噛む、引っ張る、投げることで壊れる場合があります。
遊ぶたびに状態を確認し、少しでも不安があれば使用を中止しましょう。
口へ入る大きさの部品を使わない
1歳児や2歳児は、遊びながら材料を口へ入れることがあります。
大人が隣にいても、手に持った物を一瞬で口へ運ぶ可能性があります。
ビー玉、ビーズ、ボタン、磁石、ペットボトルのふた、硬貨などは、手作り玩具の材料に使わないでください。
特にボタン電池や磁石は、飲み込むと重大な事故につながるため、玩具へ組み込まないことが重要です。
長いひもや輪を首の近くで使わない
ひもを引っ張る遊びは楽しい一方、首や体へ巻きつく危険があります。
長いひも、輪になったひも、ゴム、リボンをつけたまま、子どもを一人にしないでください。
遊び終わったら、子どもの手が届かない場所へ片づけます。
ひもを使わなくても同じ動きを経験できる場合は、布を容器から引き出すなど、より安全な遊びへ置き換えましょう。
接着剤だけに頼らず部品を固定する
接着剤やテープで貼った部品は、子どもが引っ張ったり噛んだりすると外れることがあります。
外れた部品が小さければ、誤飲につながります。
面ファスナーや布は縫いつける、箱の切り口は丈夫なテープで何重にも保護するなど、簡単に外れない構造にしましょう。
安全に固定できない飾りは、最初からつけない方が安心です。
必ず大人が手の届く距離で見守る
見守るとは、同じ部屋にいるだけではありません。
子どもが材料を口へ入れた時や、玩具が壊れた時に、すぐに止められる距離にいることです。
料理やスマートフォンへ集中しながら遊ばせるのではなく、大人も一緒に触りながら遊び方を確認しましょう。

同じ部屋で洗濯物を畳んでいれば見守りだと思ってたけど、口に入れたらすぐ止められる距離が必要なのね。

乳幼児は一瞬で材料を口へ入れるワン。手作り玩具は、大人が一緒に遊べる時だけ出すのが安心だワン。
1歳児・2歳児が手作り指先遊びに興味を示さない時の関わり方

せっかく作った玩具に子どもが興味を示さないと、発達が遅れているのではないかと不安になることがあります。
しかし、遊ばない理由は発達だけではありません。
眠い、お腹がすいている、別の遊びをしたい、体を動かしたい、遊び方が分からないなど、さまざまな理由が考えられます。
大人が一度だけ遊び方を見せる
玩具だけを置いても、何をする物か分からない子がいます。
保護者が一度だけゆっくり動かし、「入ったね」「はがれたね」と結果を見せてみましょう。
その後は子どもの手を無理に持って動かさず、自分から触るのを待ちます。
難しすぎる時は一段階簡単にする
穴へ材料を入れられない場合は、穴を大きくします。
シールをはがせない場合は、端を少し折ってつまみを作ります。
洗濯ばさみを開けられない場合は、大人が開いた状態で渡し、厚紙へ挟む動きだけにします。
できないことを何度も練習させるより、少し手を伸ばせば成功する状態を作りましょう。
想定と違う遊び方でもすぐに直さない
ポットン落としの材料を並べたり、容器を転がしたりする子もいます。
安全な使い方であれば、大人が想定した遊び方と違っても構いません。
子どもが何に興味を持っているのかを観察し、その動きを次の遊びへつなげましょう。
まとめ|1歳児・2歳児の指先遊びは安全で簡単な手作りから

1歳児・2歳児の指先遊びは、特別な教材がなくても、家庭にある物で手作りできます。
1歳児には、握る、落とす、引っ張る、出し入れするといった簡単な動きがおすすめです。
2歳児には、シールを貼る、洗濯ばさみを挟む、色を分けるなど、少し細かな動きを加えられます。
大切なのは、何歳までに特定の遊びができるようになるかではありません。
その子が自分から手を伸ばし、動かした結果を楽しめることです。
一回で長く遊ばなくても、数日後にもう一度出すと興味を示すことがあります。
高価な知育玩具と比べず、今の子どもが繰り返したがる動きから遊びを作ってみましょう。
一方で、手作りでは安全性を確保しにくい遊びは、市販の対象年齢に合う玩具を選ぶことも大切です。
安全を最優先にしながら、親子で指先を使う面白さを楽しんでください。

難しい知育玩具を作らなくても、布を出したりシールを貼ったりするだけでいいのね。これなら不器用なわたしでもできそう!

簡単で何度も繰り返せる遊びが一番だワン。安全を確認しながら、その子の「もう一回」を大切にするワン。
参考文献・出典
- こども家庭庁「トライ!保育 乳児クラスの遊び」
- こども家庭庁「こどもの事故防止ハンドブック」
- こども家庭庁「もしものために」
- 政府広報オンライン「赤ちゃんやこどもを誤飲・窒息事故から守る!」
- 政府広報オンライン「乳幼児のおもちゃを選ぶときは必ず確認!子供PSCマーク」
https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/hello_mirai/try/1
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety-actions/handbook/content-1/
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety-actions/measures-to-take
https://www.gov-online.go.jp/article/202408/entry-6450.html
https://www.gov-online.go.jp/article/202508/entry-8739.html



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