「周りのママは、子どもが熱を出すと実家に預けている」
「保育園の送迎も夕飯作りも、祖父母に手伝ってもらっているらしい」
「私は親の助けなしで子育てしているけれど、こんなに大変なのは普通?」
子育て中、実家を頼れるママの話を聞いて、複雑な気持ちになることがあります。
子どもを預けて美容院へ行った。
仕事が遅くなる日は、祖母がお迎えに行ってくれる。
夕飯のおかずを実家からもらっている。
そんな話を聞くと、「それなら仕事と育児を両立しやすいよね」と思ってしまうこともあるでしょう。
一方で、実家を頼っている側も、「親に頼りすぎかな」「自立できていないと思われないかな」と罪悪感を抱くことがあります。
先に結論をお伝えすると、子育てを親の助けなしでしている家庭の正確な割合を示す、全国共通の統計はありません。
調査によって、「祖父母と同居していない」「送迎や預かりを頼んでいない」「経済的援助を受けていない」「相談相手に親を選んでいない」など、親の助けの定義が異なるからです。
親と別居していても週末に子どもを預ける家庭がある一方、同居していても祖父母が仕事や病気、介護などで育児を手伝えない家庭もあります。
そのため、「同居していない家庭の割合」を、そのまま「親の助けなしの割合」と考えることはできません。
この記事では、子育てで親の助けなしの割合を考えるための公的データ、実家に頼りすぎるママが気になる理由、祖父母を頼る時の注意点、実家を頼れない家庭が使える支援まで解説します。

ママ友が「今日は実家で夕飯もらうの」って言うたびに、心の中で「そのサービス、うちの地域では未対応です!」って叫んじゃうの…。

頼れる条件が違えば、同じ子育てでも負担は変わるワン。まずは自分の頑張り不足ではなく、使える人手の差を見るワン。
ママたちが子育てで親の助けなしの割合はどれくらい?頼りすぎ?

「親の助けなしで子育てをしている家庭は何割なの?」と知りたい方は多いでしょう。
しかし、公的調査には「親から一切の援助を受けていない世帯」という統一された項目がほとんどありません。
親から受ける助けには、さまざまな形があるためです。
電話で相談するだけの家庭と、毎日の送迎や食事作りまで頼っている家庭では、同じ「親を頼っている」でも支援の大きさが違います。
祖父母と同居していない家庭は多い
厚生労働省の21世紀出生児縦断調査では、調査対象となった子どものうち、父母と祖父母が同居している割合は約2割でした。
反対に見ると、約8割は祖父母との同居ではありません。
ただし、この約8割がすべて「祖父母を全く頼れない家庭」という意味ではありません。
近くに住んでいて頻繁に預けられる家庭もあれば、遠方に住み、年に数回しか会えない家庭もあります。
同居していなくても、経済的援助や精神的な支援を受けている家庭もあります。
祖父母と同居しているかどうかだけでは、家庭が使える人手の量までは分かりません。
自分の親を相談相手にする人は多い
厚生労働省の出生児縦断調査では、子育ての不安や悩みの相談相手として「自分の両親」を挙げた人が72.3%でした。
自分の親は、多くの家庭にとって身近な相談相手になっていることが分かります。
ただし、この調査は過去の出生集団を対象としたもので、現在のすべての家庭にそのまま当てはまる割合ではありません。
また、「相談できること」と「実際の育児を手伝ってもらえること」は別です。
電話で悩みを聞いてもらえても、子どもの発熱時に預けたり、保育園の送迎を頼んだりできない家庭はあります。

母には電話で相談できるけど、飛行機で来てもらうわけにはいかないもの。相談できる=預けられる、じゃないのね。

その通りだワン。精神的な支援と、送迎や預かりなどの実務的な支援は分けて考えるワン。
割合より家庭で使える人手を見る
親の助けなしで育てている家庭の割合を知ると、「自分だけではない」と安心できるかもしれません。
しかし、本当に大切なのは、自分が多数派か少数派かではありません。
今の家庭に、どれくらい休める時間と代わってくれる人がいるかです。
夫婦で育てていても、配偶者が毎日早く帰宅する家庭と、夜勤や出張が多い家庭では負担が違います。
同じように親を頼れなくても、一時預かりや病児保育を利用できる家庭と、近くに利用可能なサービスがない家庭では状況が異なります。
周囲も同じように頑張っているからといって、自分が苦しい状態を我慢する必要はありません。
子育てで親の助けなしの割合は?実家に頼りすぎるママたちが気になる理由

実家を頼るママを見て、うらやましい、ずるい、頼りすぎではないかと感じることがあります。
そう思う自分を「性格が悪い」と責める方もいるでしょう。
しかし、その感情の奥には、自分が十分に休めていない、助けを求めても応えてもらえない、負担を理解してもらえないという苦しさが隠れていることがあります。
同じ子育てでも背後の支援量が違う
同じように仕事をしながら子育てをしていても、使える支援は家庭によって異なります。
一人は、子どもの発熱時に祖母へ預けられる。
もう一人は、発熱のたびに仕事を休み、職場へ謝っている。
一人は、週末に子どもを預けて一人で休める。
もう一人は、休日も朝から晩まで子どもの世話を続けている。
表面上は同じ「働くママ」でも、休息時間や欠勤のリスク、家事の量は大きく違います。
実家を頼れる人を責めたいというより、「自分にも休める場所がほしい」という気持ちが、怒りやうらやましさとして表れているのかもしれません。
実家の支援が本人だけの努力に見える
祖父母の送迎や預かりを受けながら、「仕事と育児を完璧に両立しています」と語る人を見ると、違和感を覚えることがあります。
背景にある支援が見えず、すべて本人の努力として評価されているように感じるからです。
ただし、外から他の家庭の事情をすべて知ることはできません。
祖父母へ頼っていても、育児方針の違い、親への気遣い、金銭的なお礼など、別の負担を抱えている場合があります。
「楽をしている」と決めつけるより、自分の家庭に不足している支援を見つける手がかりとして捉えましょう。
自分は頼りたくても頼れなかった
自分の親から「自分の子どもなのだから自分で育てなさい」と言われた経験があると、親を自然に頼れる家庭を見るのがつらくなることがあります。
産後も助けてもらえなかった。
頼んでも断られた。
親との関係が悪く、預けると子どもにきつく接しそうで不安。
このような経験がある人にとって、実家を頼る話は、自分が得られなかった支援を思い出させるものです。
うらやましいと感じても、親として未熟なわけではありません。
それだけ今まで一人で背負ってきた負担が大きかったということです。
子育ての親の助けなしの割合と実家に頼りすぎるママたちは本当に悪いの?

子育ては、父親と母親だけで完結させなければならないものではありません。
祖父母が無理なく協力でき、子どもも安心して過ごせているなら、実家を頼ること自体は悪いことではありません。
問題になるのは、頼る回数の多さだけではなく、祖父母の意思や健康、生活が無視されている場合です。
祖父母も納得しているなら家族の選択
祖父母が孫との時間を楽しみ、自分から送迎や預かりを申し出ている家庭もあります。
親子三世代で協力することが、その家庭にとって自然な形なら、外部の人が「頼りすぎ」と決める必要はありません。
祖父母の助けによって、親が仕事を続けられる。
保護者が休息を取り、子どもへ穏やかに接する余裕が生まれる。
祖父母と孫の関係が深まる。
このような良い面もあります。

週に何回までなら頼っていい、みたいな全国共通の実家ポイントカードがあるわけじゃないのね。

回数だけでは決められないワン。祖父母が無理をしていないか、家族全員が納得しているかを見るワン。
祖父母の負担が見えなくなっていないか確認する
頼ること自体は問題ではありませんが、祖父母が断れずに無理をしていないかは確認が必要です。
祖父母にも仕事、通院、介護、自分の生活があります。
孫の抱っこや送迎は、年齢や健康状態によって身体的な負担になることもあります。
「親なのだから手伝って当然」ではなく、協力してくれる一人の大人として尊重することが大切です。
実家がないと生活が回らない状態は見直す
祖父母の助けが急になくなった時、仕事も送迎もすべて止まってしまう状態には注意が必要です。
祖父母が病気になる、介護が始まる、仕事を始める、引っ越すなど、支援を続けられなくなる可能性があります。
祖父母の助けを受けながらも、病児保育、一時預かり、ファミリー・サポート・センターなど、別の選択肢も調べておきましょう。
ママたちが子育てを親の助けなしでする家庭が負担を減らす方法は?実家に頼りすぎ?

実家を頼れない場合、「夫婦だけで全部やるしかない」と考えがちです。
しかし、親族を頼れないことと、誰にも頼ってはいけないことは同じではありません。
家族以外の人や制度を使い、家庭の外に支援先を増やしましょう。
夫婦の手伝いではなく担当として分ける
実家を頼れない家庭では、夫婦のどちらか一人へ負担が集中すると生活が回らなくなります。
「言われたら手伝う」ではなく、送迎、食事、入浴、寝かしつけ、病院対応などを担当として分けましょう。
夫婦で分けたいこと
・朝の支度
・保育園や学校の送迎
・食事作りと片づけ
・入浴と寝かしつけ
・子どもの発熱時の休み
・連絡帳や提出物の確認
・予防接種や通院の予約
・休日の一人時間
実際の家事や育児だけでなく、「予防接種の日程を考える」「保育園の持ち物を把握する」といった管理も負担です。
見えにくい作業も含めて分ける必要があります。
自治体の預かり支援を平常時から調べる
限界になってから初めてサービスを探すと、登録や事前面談が必要ですぐに利用できないことがあります。
一時預かり、病児保育、ファミリー・サポート・センターなどは、余裕がある時に登録だけでも済ませておきましょう。
自治体によって対象年齢、料金、予約方法、利用理由の条件は異なります。
仕事がある人だけの制度だと決めつけず、保護者の休息や通院でも利用できるか問い合わせてみましょう。
実家の代わりになる小さな支援を組み合わせる
実家のように何でも頼める相手を、すぐに一人見つけるのは難しいものです。
その代わり、相談する相手、預ける場所、家事を任せるサービスを分けて持ちましょう。
保育園の先生には、子どもの発達や園での様子を相談する。
一時預かりには、休息が必要な時に頼る。
友人には、つらい気持ちを聞いてもらう。
食事作りが負担なら、宅配や冷凍食品を利用する。
一人へすべてを頼むのではなく、小さな支援を組み合わせることで、実家がなくても負担を分散できます。

実家の代わりになる万能な人を探そうとしてたけど、相談係、預かり係、家事係って分けてもいいのね。

一人の完璧な助っ人を探さなくていいワン。小さな支援先を複数持つ方が、急な時にも困りにくいワン。
まとめ|ママたちは実家を頼りすぎなんてことはない。子育ては親の助けなしでも一人で抱えなくていい

子育てを親の助けなしでしている家庭の正確な割合を示す、全国共通の統計はありません。
親と同居しているか、電話で相談しているか、送迎や預かりを頼んでいるかによって、「助け」の意味が異なるからです。
公的調査では、祖父母と同居していない子育て世帯が多い一方、自分の親を相談相手にしている保護者も多いことが分かっています。
つまり、祖父母と別に暮らしていても時々支援を受ける家庭もあれば、近くに住んでいても全く頼れない家庭もあります。
実家に頼るママを見て、「頼りすぎでは?」と感じることがあっても、自分を責める必要はありません。
その感情は、あなたにも休める時間や助けてくれる人が必要だというサインかもしれません。
反対に、実家を頼っている人も、頼ることへ過度な罪悪感を持つ必要はありません。
祖父母が無理をしていないか確認し、感謝と話し合いを忘れずに協力すればよいのです。
大切なのは、実家を頼っているかどうかで親の価値を比べることではありません。
子どもの安全を守りながら、保護者も倒れずに生活を続けられる体制を作ることです。
親を頼れない場合は、夫婦の分担、保育サービス、自治体の制度、友人、専門職など、小さな助けを組み合わせましょう。
子育ては、実家の助けがなくてもできます。
しかし、すべてを一人で背負う必要はありません。

実家が頼れないなら、全部自分でやるしかないと思ってた。でも、助けって一か所からまとめてもらわなくてもいいのね。

その通りだワン。親族、制度、夫婦、地域の人へ少しずつ分けて、家庭だけで抱え込まない形を作るワン。
参考文献・出典
- 厚生労働省「21世紀出生児縦断調査」
- 国立社会保障・人口問題研究所「第7回全国家庭動向調査」
- こども家庭庁「地域子ども・子育て支援事業」
- こども家庭庁「こども家庭センター」
- こども家庭庁「子育て世帯訪問支援事業」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/27-9.html
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/syusseiji/01/kekka11.html
https://www.ipss.go.jp/ps-katei/j/NSFJ7/NSFJ7_top.asp
https://www.cfa.go.jp/policies/kosodateshien
https://www.cfa.go.jp/policies/kokasen
https://www.cfa.go.jp/policies/kosodateshien/jido-homon



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