暗いところを怖がる子の気持ちと、そう感じる理由
こんにちは!おやまどの鈴木です。
秋が深まると、日が短くなって、夕方にはもう外が暗くなりますよね。そんなころ、暗いところを怖がる子の様子が気になりはじめる方もいるのではないでしょうか。
電気を消した寝室に入れない。夜中にトイレへ行くとき、廊下で固まってしまう。「ひとりでいやだ」と泣いて、ママやパパから離れない。そんな姿を見ると、どう声をかけたらいいのか迷ってしまいますよね。
この記事では、暗いところを怖がる子の気持ちや、つまずきやすい場面、家庭でできる工夫を、やさしく整理します。「うちの子だけかな」と感じている方が、少しほっとできる内容になればうれしいです。
暗いところを怖がる子が感じている、「見えない」ことへの不安

たとえば、昼間は笑って走り回っている子が、夕方になると急にママのそばを離れなくなる。そんな変化も、暗さへの不安のあらわれの一つかもしれません。
暗いところを怖がる子の多くは、「何があるかわからない」ことに不安を感じていると言われています。
明るい部屋なら、どこに何があるのか、すぐに目で確かめられます。でも、暗くなると、いつもの部屋が急に別の場所のように見えてきます。
大人は「ここは自分の部屋だ」と頭で理解できます。けれど、子どもは経験がまだ少ないので、見えないことが、そのまま怖さにつながりやすいのです。
怖がる姿は、わがままでも、甘えでもありません。自分の身を守ろうとする、自然な反応の一つだと考えられています。
まずは「暗いのが怖いんだね」と、気持ちをそのまま受けとめてあげましょう。「怖くないでしょ」と打ち消さないだけで、子どもは「わかってもらえた」と感じやすくなります。
また、怖がる程度には個人差があります。同じ年齢でも、まったく平気な子もいれば、夕方の薄暗さでも落ち着かなくなる子もいます。ほかの子と比べず、目の前のお子さんのペースを大切にしてあげましょう。

うちの子、電気を消すと「やだ、やだ」って泣いちゃうの。わたし、甘やかしてるのかな…。

ほのママ、甘やかしじゃないわん。暗さへの怖さは、成長の途中でよくあることなんだわん。まずは「怖いんだね」と受けとめてあげるのが大事わん。
暗いところを怖がる子の中でふくらむ、影や物音への想像

たとえば、寝る前に見た絵本やテレビの場面が、頭に残っていることもあります。怖いお話でなくても、「暗い森」や「大きな影」が出てきた場面が、夜になって思い出されることがあるのです。
そのため、寝る前に見るものや読むお話は、おだやかなものを選ぶだけでも、夜の気持ちが落ち着きやすくなる場合があります。
3〜5歳ごろになると、子どもは想像する力がぐんと伸びてきます。ごっこ遊びが楽しくなるのも、このころですよね。
想像力が豊かになるのは、うれしい成長です。一方で、その力が暗いところで「カーテンの影がお化けに見える」「風の音が誰かの声に聞こえる」というふうに働くこともあると言われています。
たとえば、昼間は何とも思わなかったぬいぐるみやタンスが、夜になると急に大きく見えて、こわくなることがあります。
そんなとき、「お化けなんていないよ」と言い切ってしまうと、子どもは「本当に見えたのに」と、気持ちが伝わらないように感じてしまうことがあります。
かわりに、「そう見えると、こわいよね」と、見えている世界をいったん認めてあげる声かけが、安心につながりやすいと言われています。
大きな音への苦手さについては、こちらの記事でも取り上げています。

暗いところを怖がる子が抱えやすい、ひとりになる心細さ

たとえば、よくある例として、きょうだいが生まれたばかりの時期や、引っ越しや進級など、生活が変わったときに、夜の怖がり方が強くなる子もいます。
気持ちが揺れているときほど、安心できる時間がたくさん必要になるのかもしれません。
暗さへの怖さには、「ひとりになる心細さ」が重なっていることもあります。
暗い部屋は、静かで、人の気配が少なくなります。「ママやパパがいない」「ひとりぼっちだ」という気持ちが、暗さと結びついて、いっそう強くなるのです。
特に、赤ちゃんのころから一緒に寝ていた子や、新しい環境になったばかりの子は、夜の時間に不安を感じやすいことがあります。
これは、おうちの人との結びつきが、それだけ強い証拠でもあります。「そばにいてほしい」という気持ちは、自然で大切なものです。
無理にひとりで寝かせようとせず、「ちゃんとそばにいるよ」という安心を、少しずつ積み重ねていきましょう。
暗いところを怖がる子が、とくに困りやすい場面
暗いところを怖がる子と迎える、寝る前の時間

夜の時間が落ち着いてくると、朝の機嫌も整いやすくなります。「夜よく眠れた」という感覚が、次の日の元気につながるので、ママやパパにとっても、うれしい変化になります。
部屋を暗くするタイミングも、お子さんによって合う形が違います。急に真っ暗にするより、少しずつ明るさを落とすほうが、気持ちがついてきやすい子もいます。
また、ママやパパが「もう少しここにいるね」と、眠るまで部屋にいてあげると、安心して眠りにつける子もいます。
いちばん困りやすいのが、寝る前の時間ではないでしょうか。
電気を消した途端に、「ママ、いかないで」と呼ばれる。布団に入っても、なかなか眠れない。そんな日が続くと、ママやパパも疲れてしまいますよね。
寝る前は、一日の疲れが出て、気持ちが不安定になりやすい時間帯でもあります。昼間は元気な子でも、夜になると急に怖がることがあります。
「早く寝なさい」と急かすと、焦りが伝わって、かえって眠りにくくなる場合もあります。
たとえば、寝る30分前から、部屋の明かりを少しずつ落としていく、静かな音楽をかける、絵本を読む、といったゆるやかな流れをつくると、気持ちの切り替えがしやすくなります。
チェックポイント
・寝る前の流れ(お風呂→歯みがき→絵本→おやすみ)を毎日同じにする
・部屋の明かりを少しずつ落として、暗さに慣れる時間をつくる
・「そばにいるよ」と声をかけて、手をつなぐ
・怖がる気持ちを否定せず、「こわいんだね」と受けとめる
暗いところを怖がる子が戸惑う、夜中のトイレと廊下

また、夜中のトイレに限らず、夕方の薄暗い時間に、ひとりで部屋に入れない子もいます。そんなときは、先に明かりをつけておいてあげるだけでも、動きやすくなることがあります。
ほんの小さな手助けでも、子どもにとっては「わかってもらえている」という安心につながります。
夜中にトイレへ行くとき、廊下や階段が暗くて進めないという子も多いようです。
寝室から出て、廊下を歩き、トイレの電気をつける。その間、ずっと暗いところを通らなければなりません。ひとりで行くには、子どもにとって勇気のいる道のりです。
「ママ、ついてきて」と起こされて、睡眠不足になってしまう方もいるかもしれません。
ここで大切なのは、「ひとりで行けるようにならなきゃ」と、急いで結果を求めないことです。
成長とともに、暗さへの怖さがやわらいでいく子も多いと言われています。それまでのあいだ、「ついていくよ」と寄りそうことは、決して甘やかしではありません。
少し余裕があるときは、廊下に小さな明かりを置く、トイレまでの道に足元灯をつけるなど、環境から工夫してみるのも一つの方法です。

夜中に何度も起こされて、朝からぐったり…。いつまで続くのかなあ。

しんどい気持ちも、わかるわん。でも、少しずつ工夫すれば、夜の時間が楽になることもあるんだわん。ひとりで抱え込まないでほしいわん。
雷を怖がる子の気持ちについては、こちらの記事でも紹介しています。

暗いところを怖がる子に、家庭でできる工夫
暗いところを怖がる子に、安心をつくる明かりと部屋の整え方

部屋の中で「ここは安全な場所だよ」と感じられるよう、お気に入りの絵やぬいぐるみを、目に入る場所に飾っておくのも一つの方法です。暗くなっても、「あれがある」とわかるだけで、安心する子もいます。
明かりは、強さより「安心できるかどうか」で選ぶのがポイントです。お子さんと一緒に、「どれがいちばん好き?」と選ぶと、自分で決めたという気持ちが、安心につながることもあります。
家庭でまず取り入れやすいのが、明かりの工夫です。
真っ暗にしないで、足元灯やナイトライトなど、やわらかな明かりをつけておく。これだけで、「見えない怖さ」がぐっと小さくなる子もいます。
部屋の中の「怖く見えるもの」を、お子さんと一緒に確かめるのも、よい方法です。
たとえば、夕方のまだ明るいうちに、「カーテンの影は、これだよ」「このぬいぐるみは、夜になるとこう見えるんだね」と、見えるものの正体を一緒に見てみると、想像がふくらみにくくなることがあります。
ドアを少し開けておく、廊下の明かりを残しておく、ママやパパの足音が聞こえるようにしておく。そんな「つながっている感じ」も、安心の材料になります。
暗いところを怖がる子と楽しむ、安心できる寝る前の習慣

そのうち、「ママ、もうだいじょうぶだよ」と、自分から言えるようになる日が来るかもしれません。そんな小さな変化を見逃さずに、「できたね」と一緒に喜んであげましょう。
寝る前に「今日いちばん楽しかったこと」を話す時間をつくるのも、おすすめです。楽しい気持ちで一日を終えると、暗い部屋でも、頭の中がやさしい気持ちで満たされやすくなります。
うまく話せない日があっても大丈夫です。ただ手をにぎって、「おやすみ」と言うだけでも、気持ちは十分に伝わります。
暗さへの怖さをやわらげるには、「暗い=こわい」を「暗い=安心」に少しずつ変えていくことがポイントです。
そのために役立つのが、毎晩同じ流れで過ごす習慣づくりです。絵本を読む、ぬいぐるみにおやすみを言う、手をにぎって深呼吸をする。一つひとつは小さなことでも、くり返すうちに「これが終われば、安心して眠れる」という感覚が育ちます。
日中の遊びの中で、暗さに慣れていく工夫もあります。たとえば、懐中電灯を使った「かくれんぼ」や、押し入れの中での「秘密基地ごっこ」です。
遊びとして楽しめると、「暗いところ=ちょっとわくわくする場所」という体験が、少しずつ増えていきます。ただし、無理に誘う必要はありません。お子さんが「やってみたい」と思えるタイミングを待ちましょう。
ぬいぐるみやお気に入りのタオルなど、安心できるものを一緒に布団に入れるのも、心の支えになります。「この子が守ってくれるよ」と声をかけてあげると、子どもは頼もしく感じることがあります。
避難訓練など、「怖い」と感じる場面への寄りそい方は、こちらの記事でも紹介しています。

暗いところを怖がる子には、明かりを工夫する・気持ちを受けとめる・安心できる習慣をつくるの3つを意識するだけでも、夜の時間が少しずつ穏やかになることがあります。

そっか。いきなりなくそうとしなくても、いいんだね。ちょっと気が楽になったよ。

その通りわん!夜のランプも、ぬいぐるみも、立派な味方なんだわん。大丈夫、一緒に考えるわん!
まとめ:暗いところを怖がる子と、無理なく向き合うために
暗いところを怖がる子の理由と工夫を、あらためて整理する

なお、怖がる様子がとても強く感じられたり、毎日の生活が大変だと感じたりするときは、一人で悩まず、身近な人に話してみるのもよいかもしれません。話すだけで、気持ちが整理されることもあります。
ここまで、暗いところを怖がる子の気持ちと、家庭での工夫を見てきました。
暗いところを怖がる理由は、見えない不安、想像のふくらみ、ひとりになる心細さなど、いくつも重なっていると言われています。
工夫のポイントは、次の3つです。
| 場面 | 気持ちの背景 | 家庭でできる工夫 |
|---|---|---|
| 寝る前 | 暗さと、ひとりになる不安 | 毎晩同じ流れの習慣・手をつなぐ・やさしい明かり |
| 夜中のトイレ | 暗い廊下を進む心細さ | 足元灯・ついていく・急いで結果を求めない |
| 昼間の遊び | 暗さへの慣れ | 懐中電灯のかくれんぼ・秘密基地ごっこ |
お子さんが暗さを怖がるのには、それなりの理由があります。怖い気持ちを受けとめてもらえた経験が、安心して成長していく力になっていきます。
また、どの工夫も、うまくいかない日があっても大丈夫です。体調や、その日の出来事によって、怖がり方も変わります。「今日はこうだったんだな」と、次のヒントにしていきましょう。
一人で抱え込まず、暗いところを怖がる子と一緒に進んでいく

夜の時間は、ママやパパの休みたい気持ちとも、ぶつかりやすいですよね。
「早く寝てほしい」「でも泣かせたくない」。そのはざまで、自分を責めてしまう方もいるかもしれません。でも、暗いところを怖がるのは、お子さんの心が元気に育っているしるしでもあります。
一人で抱え込まなくて大丈夫です。気持ちを聞いてくれる人や、同じ悩みを話せる人がいるだけでも、心は軽くなります。
今日できる小さな一歩は、寝る前に「暗いの、こわいね。ここにいるよ」と、一言伝えてあげることです。それだけで、お子さんは安心して目を閉じられるかもしれません。
そして、ママやパパ自身も、ゆっくり休める夜を少しずつ増やしていけるといいですね。お子さんのペースで、無理なく進んでいきましょう。

今夜は、小さなランプをつけて、手をつないでみるね!

いい調子わん!ほのママも、お子さんも、本当によくがんばってるわん。ボクはいつでも応援してるわん!
アイキャッチ画像:Photo by Ron Lach on Pexels



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