リコーダーが苦手な子どもの気持ちとは
こんにちは!おやまどの鈴木です。
「リコーダーの宿題、やりたくない」「指が動かないからきらい」。そんな言葉を聞いて、どう声をかけたらいいのか迷った経験はありませんか。リコーダーが苦手な子どもの様子に、心配しながら見守っている保護者の方もいるのではないでしょうか。
この記事では、リコーダーが苦手な子どもの気持ちや背景、ご家庭でできる練習の工夫を、やさしい言葉で整理していきます。「うちの子だけ?」と感じているときの、ひと息つくきっかけになればうれしいです。
指と息を同時に使うむずかしさ

リコーダーは、指で穴をふさぎながら、息の強さを調整して音を出す楽器です。この「指」と「息」を同時にコントロールするのは、思っている以上にむずかしい作業です。
指の動きに集中すると息が弱くなったり、息に気をとられると指がずれてしまったりと、どちらかがおろそかになることがあります。特に、手先を細かく動かすことが苦手な子は、穴をしっかりふさぐこと自体に時間がかかる場合もあります。
学校では、リコーダーを習い始める時期が決まっていますが、子どもの成長のスピードは一人ひとり違います。手先の発達がゆっくりな子や、集中の続く時間が短い子にとっては、授業のペースが少し早く感じられることもあります。
穴が少しでもあいていると、音がかすれたり、ピーッと高い音が出たりします。うまく鳴らないことで自信をなくしてしまい、「やっぱり自分は苦手だ」と感じてしまう子もいます。これは練習不足ではなく、体の使い方が難しいというだけのことも多いんです。
また、息の量や強さの感覚は、目に見えないため、大人が教えるのも難しいところです。「もっとやさしく吹いて」と言われても、どのくらいなのか分からず、戸惑う子は少なくありません。

指と息って、そんなに難しいことを同時にやってたんだね…わたしも小学生のとき、「プー」しか出なかったかも。えへへ。

ほのママの経験、みんなにも共通するわん。「難しいのは当たり前」と分かるだけで、ぐっと楽になるわん。
楽譜を読みながら吹くことの負担

楽譜を見ながらリコーダーを吹くときは、音符を読む、指づかいを思い出す、息を調整する、テンポを保つ、といった作業が同時に進みます。頭の中でたくさんの作業をこなさなければならず、負担が大きくなりやすいです。
楽譜を読むこと自体に苦手さがある子は、音符の位置を追うだけで精いっぱいになることがあります。ドやレの位置を覚えても、それを指づかいにすぐ結びつけるには、時間と経験が必要です。
音符が読めるようになっても、それを指づかいに変えるまでには段階があります。焦らずに、「音符を見る」「指を置く」「吹く」を一つずつ確認できる時間を持てると、負担が軽くなります。
たとえば、楽譜に音名のカタカナを小さく書き込んで、読む負担を減らす方法もあります。学校の先生に相談すれば、授業でも同じ工夫を取り入れてもらえることがあります。
また、まわりの友達が上手に吹いていると、「自分だけ遅れている」と感じてしまうこともあります。テストや発表の前になると、その焦りが強まって、練習そのものを避けたくなる子もいます。
苦手な部分は、子どもによって少しずつ違います。楽譜の読み方が難しいのか、指の動きが難しいのか、息の調整が難しいのか。どこでつまずいているのかを、一緒に探してあげるところから始めてみましょう。
リコーダーが苦手な理由をひもとく
リコーダーが苦手な理由は、子どもによってさまざまです。ここでは、よくある背景を二つ取り上げて、見ていきましょう。
手先の細かい動きや力加減が難しい

リコーダーの穴は小さく、指の腹でまんべんなくふさぐ必要があります。指先の感覚が繊細な子や、手先を細かく動かすことに苦手さがある子は、穴の位置を探るだけで手いっぱいになることがあります。
力加減の難しさも、つまずきの原因になります。強く押しすぎると指が疲れ、弱いと穴がふさがりません。ちょうどいい力を探るのは、大人でも難しいことです。
指先の器用さは、日常のいろいろな遊びの中でも育ちます。粘土遊びや折り紙、ビーズ通しなどで指先を使う経験が、リコーダーの指づかいにもつながっていくことがあります。楽しみながら、ゆっくり育てていきましょう。
たとえば、指が思うように動かずに何度も同じところでつまずくと、子どもは「できない」と感じて、気持ちが折れてしまうことがあります。その気持ちが続くと、リコーダーを見るだけで嫌な気持ちになることもあります。
こうした場合は、大人が「もっとがんばって」と励ますより、指を置く場所だけを確かめる練習から始めるほうが、気持ちの負担が軽くなります。小さな「できた」を重ねることが大切です。
まわりと比べて自信をなくしてしまう

授業でリコーダーを吹く場面は、まわりの友達の音が聞こえる環境でもあります。上手な子の音と、自分の音の違いがはっきりと分かってしまうため、比べて落ち込んでしまう子もいます。
テストで一人ずつ吹く場面では、緊張が高まります。ふだんはできることでも、みんなの前で吹くとなると、指が震えたり、息が続かなくなったりすることがあります。「間違えたらどうしよう」という不安が、さらに演奏を難しくする悪循環になることもあります。
テストの前は、家族を観客にして、ミニ発表会を開くのも一つの方法です。緊張する場面を家庭で少し経験しておくと、本番での気持ちの負担が軽くなることがあります。うまくいかなくても、笑って終われる雰囲気づくりを大切にしましょう。
リコーダーが苦手だと感じる背景には、楽器そのものの難しさだけでなく、こうした気持ちの面も関わっていることがあります。苦手意識が強くなるほど、練習から遠ざかってしまい、さらに上達しにくくなる、という流れも生まれやすいです。

みんなの前で吹くのって、大人でもドキドキするもんね…あの緊張感、今でも思い出しちゃう。

その気持ちは子どもも同じだわん。「緊張するのは当たり前」と分かってもらえるだけで、安心できるわん。
リコーダーが苦手な子への家庭での関わり方
リコーダーが苦手な子には、「練習しなさい」と言う前にできることがあります。ご家庭で取り入れやすい関わり方を見ていきましょう。
苦手な気持ちを受け止めて、できたことを見つける

「リコーダーが苦手」と話してくれたときは、まず「そうなんだね」と受け止めましょう。「練習すればできるよ」「みんなやってるよ」と励ましたくなるところですが、その前に、気持ちを言葉にして返してあげるのが安心につながります。
苦手な気持ちが強い子ほど、「できないこと」ばかりに目が向きがちです。そんなときは、「できたこと」を一緒に探す関わり方が助けになります。たとえば、「ラの音がきれいに出たね」「最後まで指を置けたね」といった小さなことで十分です。
大人が一緒に吹いてあげると、「一人じゃない」と感じられて、安心する子もいます。上手に吹く必要はなく、簡単な音を一緒に出すだけでも、親子の楽しい時間になります。
また、リコーダーのテストが近づくと、「間違えたら笑われるかも」という心配が強まる子もいます。そうした気持ちを言葉にできるよう、「何が一番心配?」と軽く聞いてみるのも一つの方法です。答えられなくても、聞いてもらえたこと自体が安心につながります。
音が出たこと、指を置けたこと、一小節だけ吹けたこと。どれも立派な成長です。大人が気づいて言葉にすることで、子どもは「自分にもできる」という感覚を少しずつ取り戻していきます。
練習を無理に急かさない

練習のたびに「ちゃんとやりなさい」と言われると、子どもは楽器を見るだけで気が重くなってしまいます。特にテストや発表が近づくと、大人も焦りがちですが、急かすほど苦手意識が強まることがあります。
むしろ、短い時間で切り上げるほうが、続けやすくなります。1回5分でも、毎日続けるほうが指は覚えやすいと言われています。「今日は3回だけ吹いたら終わりにしよう」と、あらかじめ終わりを決めておくのも、安心感につながります。
練習を始める前に、深呼吸を一回するのもおすすめです。息を整えるだけで、気持ちが落ち着き、音も安定しやすくなります。「吹く前のおまじない」として習慣にするのもいいですね。
練習の時間帯も、子どもの調子が良いときを選ぶとよいですね。疲れているときや、お腹がすいているときは、集中が続きません。おやつのあとや、お風呂の前など、気持ちが落ち着いているタイミングを見つけてあげてください。
練習の場所も工夫できます。人に聞かれるのが恥ずかしい子には、家族が別の部屋にいて、聞こえにくい環境をつくるのも一つの方法です。逆に、聞いてほしい子には、そばで一緒に聞いてあげるとよいでしょう。
リコーダーが苦手な子が楽しく練習するための工夫
リコーダーの練習は、ちょっとした工夫で楽しくなることがあります。無理のない範囲で、できそうなものから試してみてください。
指づかいを見える形にして覚える

指づかいは、頭で覚えるより、目に見える形にしたほうが分かりやすい子が多いです。たとえば、指づかいの絵を紙に描いて、リコーダーのそばに貼っておく方法があります。
穴の位置にシールを貼って、どの指でどの穴をふさぐのかが分かるようにするのも効果的です。ただし、学校の楽器に貼るときは、先生に確認してからにしましょう。
譜面台や、楽譜を拡大コピーしたものを使うと、見やすくなって疲れにくくなります。目の疲れや、読み間違いが気になる子には、色つきのペンで音符に印をつけてあげる方法もあります。
また、音を出さずに、指だけ動かす練習も役立ちます。テレビを見ながら、机の上で指を動かすだけでも、指の動きが少しずつなじんでいきます。音が出ない分、失敗を気にせず、気軽に取り組めるのも良いところです。
指づかいの練習のアイデア
・指づかいの絵を描いて貼っておく
・音を出さずに、机の上で指だけ動かす
・1つの音を10秒キープする遊びにする
・家族の前で1曲だけ吹いてみる

これなら、テレビを見ながらでもできそう。「練習」って思わなくてよさそうだね。えへへ。

その気楽さがいいんだわん。「楽しく続ける」が一番大事だわん!
好きな曲や短いフレーズから始める

教科書の曲がうまく吹けなくても、好きな曲なら、やってみたくなる子もいます。アニメや歌の中から、音の数が少ない短いフレーズを選んで、リコーダーで吹いてみるのも一つの方法です。
1曲を通して吹こうとすると、ハードルが高くなります。最初は2〜3小節だけ、次は出だしだけ、といった具合に、短く区切って練習していくと、達成感が得やすくなります。
「この曲が吹けたら、おやつにしよう」といったごほうびは、使いすぎると逆効果になることもあります。ごほうびよりも、「聞けてうれしかったよ」という気持ちを伝えるほうが、長く続く力になりやすいと言われています。
家で練習する時間が取れないときは、無理に毎日続けなくても大丈夫です。週末に少しだけ触れるなど、ご家庭の生活リズムに合わせて、続けやすい形を探してみてください。
音が出せたらほめる、リズムに合わせて吹けたらほめる。ほめるポイントを細かく用意しておくことで、子どもの「やってみよう」という気持ちが育っていきます。楽しく吹けた経験が、苦手意識をやわらげていきます。
練習が続かないときは、いったんお休みするのも選択肢です。少し間を空けてから、また軽い気持ちで再開するほうが、うまくいくこともあります。


まとめ:リコーダーが苦手な子と、あせらず歩む
ここまで、リコーダーが苦手な子どもの気持ちや理由、ご家庭での関わり方についてご紹介してきました。最後に、大切なポイントを振り返っておきましょう。
リコーダーが苦手なのは、よくあること

リコーダーが苦手な背景には、指と息を同時に使う難しさ、楽譜を読む負担、手先の細かい動き、まわりと比べる気持ちなど、その子なりの理由があります。気持ちをそのまま受け止めてもらえる経験が、子どもの安心の土台になります。
学年が上がり、経験を重ねる中で、少しずつ吹けるようになる子も多く見られます。今、苦手意識が強いとしても、それがずっと続くとは限りません。長い目で見て、今の時期を一緒に見守っていきましょう。
苦手だと感じる気持ちが強いときは、リコーダー以外の場面で得意なことを一緒に楽しむ時間を持ちましょう。自信は、一つの場面だけでなく、生活全体の中で少しずつ育っていくものです。
今日からできる小さな一歩

気持ちを受け止める、できたことを見つける、短い時間で切り上げる。できることは、いくつもあります。すべてを一度に試そうとしなくても大丈夫です。一人で抱え込まなくて大丈夫ですし、できそうなことを一つ選ぶだけでも十分です。

なんだか、ちょっと肩の力が抜けたかも。まずは「ラの音、きれいだね」から始めてみようかな。えへへ。
一歩ずつでも進んでいる日もあれば、立ち止まる日もあります。そのどちらの日も、子どもにとっては大切な時間です。今日という一日を、やさしく受け止めてあげてくださいね。
吹けた回数を、カレンダーにシールで記録していくのも励みになります。その日の出来や上手さは気にせず、吹いたことそのものを記録するのがポイントです。

その調子だわん。大丈夫、一緒に考えるわん!
リコーダーが苦手な背景には、指と息を同時に使う難しさや、楽譜を読む負担など、子どもなりの理由があります。気持ちを受け止め、小さな「できた」を重ねながら、その子とご家庭のペースで進んでいきましょう。
アイキャッチ画像:Photo by SHVETS production on Pexels



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