こんにちは!おやまどの鈴木です。
「思ったことをそのまま口にして、お友達を傷つけてしまう…」
「みんなが静かにしている場面で、一人だけ大きな声で話し続ける…」
「空気が読めない子って、アスペルガーなのかな…」
お子さんが場の雰囲気に合わない行動をとる姿を見ると、心配になりますよね。
周りの子はうまくやっているのに、うちの子だけ浮いてしまっている気がする。そんなふうに感じて胸が痛くなる方も多いのではないでしょうか。
インターネットで調べると「アスペルガー」という言葉が出てきて、余計に不安になってしまった方もいるかもしれません。
この記事では、空気が読めないと言われる子とアスペルガーの関係、社会性が育つ発達の目安、家庭でできる関わり方、相談先までお伝えします。
「うちの子だけ?」という不安を、少しでも軽くできたらと思います。最後まで読んでいただくと、今日からできる関わり方のヒントもわかります。
空気が読めない子はアスペルガー?今の診断名を知っておこう

まず知っておいていただきたいのが、「アスペルガー症候群」は、現在の診断基準では使われていない診断名だということです。
この点を理解しておくと、情報を正しく受け取りやすくなります。
アスペルガーは自閉スペクトラム症に統合された
かつては、自閉症やアスペルガー症候群などが「広汎性発達障害」という大きなくくりの中に分類されていました。
しかし、2013年に公表されたアメリカ精神医学会の診断基準「DSM-5」で、これらの細かい分類がなくなり、「自閉スペクトラム症(ASD)」というひとつの診断名にまとめられました。
2018年に公表されたWHOの診断基準「ICD-11」でも、同様に自閉スペクトラム症としてまとめられています。
つまり現在は、以前アスペルガー症候群と呼ばれていた特性も、自閉スペクトラム症の中に含まれるという整理になっています。

え、そうだったの〜?アスペルガーって、今は使われてない名前なのね…

そうだわん!今は自閉スペクトラム症という大きなくくりにまとめられているんだわん。
診断は特性の有無ではなく程度で判断される
自閉スペクトラム症の診断基準は、大きく「社会的コミュニケーションの困難」と「限定された反復的な行動」の2つで構成されています。
重要なのは、こうした特性があるかないかではなく、その程度の強さで判断されるという点です。
「スペクトラム」という言葉が示す通り、自閉的な特徴は一般の集団まで連続的に分布していると考えられています。
さらに、診断には日常生活や社会的な場面で重大な困難が生じていることが必要とされており、本人の特性だけでなく、置かれている状況も考慮されます。
診断名にとらわれすぎないことも大切
診断名は、その子を理解するための手がかりのひとつにすぎません。
専門家の間でも、診断名をめぐるイメージや偏見が独り歩きしてしまうことへの懸念が指摘されています。
大切なのは、名前をつけることではなく、お子さんが今どんなことに困っていて、どんなサポートがあれば過ごしやすくなるかを考えることです。
同じ特性を持っていても、周囲の理解や環境によって、困りごとの大きさは大きく変わってきます。
診断名がついたから何かが変わるのではなく、その子に合った関わり方が見つかることに意味があります。
また、以前アスペルガー症候群と診断された方が、その診断名を自分の一部として大切にしているケースもあります。診断名の変更は、これまでの診断を否定するものではありません。
空気が読めない子とアスペルガーの特性を正しく理解する

ここからは、場の雰囲気を読み取る力が、そもそもどのように育っていくのかを整理していきます。
発達の目安を知ることで、今の状況を冷静に見られるようになります。
相手の気持ちを想像する力が育つ時期
他者の心の状態を理解し、相手の視点に立って考える力は「心の理論」と呼ばれています。
この力は、おおむね4歳から6歳頃にかけて育ってくると言われています。
それより幼い時期に「お友達の気持ちになって考えて」と伝えても、うまく理解できないのは自然なことです。
子どもにとって、自分は「相手」でも「お友達」でもないため、こうした言葉は響きにくいのです。

「お友達の気持ちになって」って、いつも言ってたわ…伝わってなかったのかも。

大丈夫だわん!もっと具体的な言い方に変えるだけで、ぐっと伝わりやすくなるわん。
「空気を読む」はかなり高度なスキル
場の空気を読むという行為には、実は複数の力が同時に必要になります。
周りの人の表情や声のトーンを読み取り、言葉になっていない意図を推測し、その場にふさわしい行動を選ぶ。これらを瞬時に行わなければなりません。
大人でも難しいこの作業を、子どもが完璧にこなせなくても、決して不思議なことではありません。
ある研究では、子どもが周囲からの社会的な影響を受けやすくなるのは12歳頃からという報告もあります。
特性は「悪いこと」ではない
思ったことをそのまま口にしてしまう特性は、裏を返せば正直で裏表がないということでもあります。
周りに流されにくいという特徴は、自分の考えをしっかり持てるという強みにもなります。
「空気が読めない」という言葉は否定的に聞こえますが、その子の持つ特性は、環境によって強みにも困りごとにもなり得るものです。
特性そのものを直そうとするより、その子が過ごしやすい環境を整える視点を持つことが大切です。
実際に、細部にこだわる力や、周りに流されず自分の関心を追求する姿勢は、成長とともに大きな才能として花開くこともあります。
今は困りごとに見えていることが、将来的にはその子ならではの持ち味になっていく可能性も十分にあります。
空気が読めない子やアスペルガー特性への家庭での関わり方

ここからは、おうちで無理なくできる関わり方をご紹介します。
「空気を読ませよう」とするのではなく、伝わりやすい形でサポートすることがポイントです。
あいまいな言葉ではなく具体的に伝える
「ちゃんとして」「空気を読んで」といったあいまいな言葉は、子どもには伝わりにくいものです。
「今は静かにする時間だよ」「順番を待とうね」など、してほしい行動を具体的に伝えてあげましょう。
「ダメ」と否定するより、どうすればよいかを示す方が、子どもは行動しやすくなります。
言葉だけでなく、絵や写真を使って視覚的に伝えるのも効果的です。
場面ごとのルールを事前に確認する
その場で察するのが苦手な子には、事前に見通しを持たせてあげることが助けになります。
お出かけ前に「病院では静かに待とうね」「お友達の家ではおもちゃを勝手に開けないよ」など、具体的なルールを確認しておきましょう。
その場で注意されるより、あらかじめ知っておく方が、子どもにとってもずっと取り組みやすくなります。

先に伝えておけばいいのね!怒る回数が減りそうだわ♪

その調子だわん!子どもも大人も、お互いに楽になる工夫だわん。
失敗したときは責めずに振り返る
お友達を傷つけてしまった場面があっても、頭ごなしに叱るのは避けたいところです。
多くの場合、子どもは悪気があってやっているわけではありません。
落ち着いてから「あのとき、お友達はどんな気持ちだったと思う?」と一緒に振り返ってみましょう。
相手の気持ちを言葉にして教えてあげることで、少しずつ理解が積み重なっていきます。
ロールプレイのように、家庭でやり取りを再現しながら練習してみるのも効果的です。
「こういうときは、こう言うといいよ」と具体的なセリフを一緒に考えておくと、実際の場面で使いやすくなります。
自己肯定感を守ることを最優先に
「空気が読めない」と繰り返し指摘されることは、子どもの自己肯定感を大きく傷つけてしまいます。
周りから注意される機会が多い子ほど、家庭では安心して過ごせる環境を用意してあげることが大切です。
できていないことを数えるより、その子の良いところに目を向ける方が、結果的に成長を支えることにつながります。
空気が読めない子やアスペルガー特性で悩むときの相談先

それでも不安が続くときは、一人で抱え込まなくて大丈夫です。
専門家に相談することで、見えなかった安心材料が見つかることもあります。
園や学校の先生との情報共有
集団の中での様子は、家庭からは見えにくい部分です。
園や学校の先生に、どんな場面で困りごとが起きているのかを具体的に聞いてみましょう。
家庭で効果があった声かけの工夫を共有することで、園や学校でも同じ対応をしてもらえることがあります。
連絡帳や個人面談の機会を活用して、日頃から小さなことでも共有しておくと、いざというときに相談しやすくなります。
先生から見た様子と家庭での様子を照らし合わせることで、どんな場面が苦手なのかがより明確になることもあります。
スクールカウンセラーや発達相談窓口
多くの小学校には、スクールカウンセラーが配置されています。
また、お住まいの自治体には子どもの発達に関する相談窓口が設けられていることが多く、保健センターや子育て支援センターで案内してもらえます。
診断を受けるかどうかを決めていなくても、相談すること自体には何の問題もありません。
「相談してみたら、意外と気持ちが軽くなった」という声も多く聞かれます。
一人で抱え込まないために
特性のことに限らず、子育ての不安は誰にでもあるものです。
パートナーや家族、周りのママ友、園や学校の先生、専門の窓口など、話せる相手を持っておくことは、心の支えになります。
「うちだけかも」と思っていたことが、実は多くの家庭で経験されている悩みだった、ということも少なくありません。
保護者自身が疲れ切ってしまうと、子どもへの関わり方にも影響が出てしまいます。
同じような特性のお子さんを育てている保護者が集まる親の会に参加することで、気持ちが軽くなったという声も多く聞かれます。
少しでも「話したいな」と思ったときは、遠慮せずに相談してみてくださいね。

診断を受けるか決めてなくても、相談していいんだね。少し気が楽になった。

もちろんだわん!大丈夫、一緒に考えるわん。
まとめ。空気が読めない子もアスペルガーと決めつけず見守ろう

場の空気を読み取るのが苦手という特徴だけで、発達障害だと判断することはできません。
そもそも空気を読むという行為は、大人でも難しい高度なスキルです。
「うちの子だけ」と一人で抱え込まず、少しずつ、その子のペースを大切にしていきましょう。
今うまくいかないことも、伝え方を変えるだけで変化することがあります。
焦らず、その子らしい成長を、そばで見守っていってくださいね。
周りと同じようにできることだけが、その子の幸せにつながるわけではありません。
その子らしさを大切にしながら、必要なところだけ少しサポートしてあげる。そんな関わり方ができたら十分です。

なんだか気持ちが軽くなったわ。この子の良いところを見ていくね。

その調子だわん!一歩ずつ、一緒に進んでいこうわん。



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