さいたま市の就学相談とは?まず知っておきたい全体像
こんにちは!おやまどの鈴木です。
「来年の春から小学生。うちの子、みんなと同じ教室でやっていけるかな」。年長さんの秋は、そんなふうに考え込んでしまう時期です。「さいたま市の就学相談はどこに連絡すればいいの?」「そもそも、どんなことを相談する場所なの?」と、手が止まっている方もいるかもしれません。
この記事では、さいたま市の公式の案内に書かれていることを、順番にまとめました。対象、申込の時期、相談の流れ、持っていくもの、窓口まで、全体像をいっしょに見ていきましょう。
この記事は、さいたま市「特別支援教育相談センター」のページと、そこに掲載されている「就学相談のご案内」(令和8年度)(さいたま市教育委員会)をもとに書いています。日付や受付期間は「令和8年度の案内では」という形でご紹介します。年度が変わると内容が変わることもあるので、申し込む前に最新のページもあわせて見てみてください。
さいたま市の就学相談は、特別支援教育相談センターで受けられる

さいたま市教育委員会は、市内の特別支援教育相談センターで、就学に関する教育相談を行っています。公式の案内には、「就学を前に、お子さんのことで心配なことはありませんか。4月からの学校生活をスムーズに開始するために、心配なことがある場合は、早めに相談ください」と書かれています。
センターは「ひまわり」と「さくら草」の2か所です。どちらを使うかは住んでいる区で主な担当が分かれていて、担当地区の外で相談したいときは、希望するセンターに問い合わせる形になっています。
「就学相談」というと、何かを決める場のように聞こえます。でも、案内の言葉をそのまま読むと、まずは「心配なことを聞いてもらう場所」という雰囲気です。お子さんの様子を話しながら、学校生活でどんな支援があると安心か、いっしょに探していく流れになっています。
案内には、相談の内容の例として、学校生活に関する心配ごとが、園での様子とあわせて並んでいます。たとえば、「学校で、いろいろな活動に参加できるかしら?」「教室の移動や活動がみんなと同じペースでできるのかしら?」といった言葉です。診断名や、はっきりした困りごとの名前がなくても、「なんとなく不安」という段階から話してよいことが、読み取れます。
4月からの学校生活を、気持ちよくスタートできるようにする。就学相談の目的を一言でいえば、そこに行き着きます。入学してから慌てるより、入学前に話しておくことで、お子さんにとっても、保護者にとっても、見通しが立ちやすくなります。

就学相談って、もう行くって決めた人が行く場所だと思ってたわ…。まだ迷ってるだけでも、いいのかしら?

公式の案内には「心配なことがある場合は、早めに相談ください」と書かれているわん。迷っている段階の相談も、案内の中に入っているわん。
さいたま市の就学相談の対象と、相談内容の例

令和8年度の案内では、対象は市内に住んでいて、令和9年度に小学校等へ入学予定のお子さんのうち、次のどちらかにあてはまる保護者とされています。
| 対象 | 案内にある内容 |
|---|---|
| ① | 特別支援学級や特別支援学校への就学を考えている保護者(どちらも就学には手続きが必要) |
| ② | 知的発達、体の不自由さ(医療的ケア等)、聞こえや見え方に心配がある保護者 |
すでに小学生や中学生で、特別支援学級や特別支援学校へ教育の形を変えたい場合は、センターではなく在籍している学校に相談すると案内されています。ここは間違えやすいところです。
相談内容の例も、案内に絵つきで並んでいます。たとえば「初めてのことや、いつもと違うことがあると活動への参加が難しい」「着替えやトイレが一人でできない」「興味があることに夢中になったり、好きなことにこだわったりして、次の活動に切り替えられない」「呼びかけに対して気づきにくい」「黒板の文字や教科書の文字が見えるかしら?」といった、保護者のつぶやきです。
どれも、「うちの子だけかな」と思いやすい悩みです。案内にそのまま載っているということは、同じことで相談する保護者が、たくさんいるということでもあります。
たとえば、「園では先生の声かけで動けているけれど、小学校でも同じようにできるのだろうか」と考える方もいます。「年長になってから、急に不安が大きくなった」ということもあります。そうした気持ちの揺れも、相談のテーマになります。
さいたま市の就学相談の申込時期と、相談までの流れ
さいたま市の就学相談は、令和8年3月から電話で申し込む

令和8年度の案内では、申込は令和8年3月から受け付けていて、方法は電話です。就学説明会に参加して、その場で申し込む形もあると案内されています。
そして、考えている進路ごとに、「遅くてもこのくらいまでに」という目安が書かれています。
| 考えている就学先 | 申込の目安(令和8年度の案内) |
|---|---|
| 特別支援学校 | 遅くても6月くらいまで(7月以降も申込は可能) |
| 特別支援学級 | 遅くても9月くらいまで |
| 通常の学級 | 「通常の学級を希望しているが学校生活に心配がある場合」の案内を参照 |
9月以降になってしまい、特別支援学級を希望していて教育の形について相談したいときは、「すみやかに連絡してください」と書かれています。この記事を読んでいる今は、10月の終わり。もし「もう遅いかな」と感じていても、あきらめずに電話で聞いてみる価値があります。
なお、他の市から引っ越してくる方は、この目安に当てはまりません。転入が決まりしだい連絡する、と案内されています。

えっ、もう10月よ?6月とか9月とか書いてあると、わたし、出遅れてる気がして焦っちゃう…。

案内には「すみやかにご連絡ください」とも書かれているわん。焦る前に、まず電話で状況を伝えてみるわん。
さいたま市の就学相談の流れ:申込から初回の相談まで

公式の案内にある「就学相談の流れ(例)」を、順番にたどってみます。
①申込。保護者が電話で申し込みます。このとき、相談したいこと(主訴)と、お子さんの名前、住所、通っている保育園・幼稚園、連絡先を聞かれます。
②担当者から電話。相談を受け付けると、担当者が決まり、保護者へ電話が入ります。初回の日時、相談の方法(相談の回数など)、来所の方法、初回に持っていくものを確認する、と書かれています。
③相談の開始。さまざまな視点から情報を集めて、お子さんの特性を把握し、教育的ニーズを探ります。お子さんの様子の聞き取りや、行動観察を行います。必要に応じて、就学に関する事務手続きも進めます。
「行動観察」と聞くと、テストのようで身構えてしまうかもしれません。ここでは、相談のなかで見られるお子さんのふるまいを、担当者が見ていくことを指します。人見知りがあっても、じっとしていられなくても、それも大切な情報のひとつです。お子さんをがんばらせすぎず、ふだんの姿を見てもらうつもりで臨むと、気持ちがラクになります。
相談の回数は、初回に担当者と話して決めると書かれています。1回で終わる場合もあれば、お子さんの様子を見ながら何度か重ねる場合もあるようです。
④まとめ。「潤いファイル」を活用して、お子さんに合った支援をまとめます。潤いファイルは、さいたま市が配っている、お子さんの情報や支援をまとめて引き継ぐためのファイルです。
さいたま市の就学相談は、1回50分・無料・予約制

案内には、相談は予約制、1回50分ほど、費用は無料と書かれています。受付時間は月曜から金曜の午前9時から午後5時(土日・祝日・年末年始は除く)です。
初回の相談に持っていくものは、次の3つです。
初回の相談で持参するもの(令和8年度の案内より)
・母子手帳
・他の機関での諸検査の結果、リハビリテーション実施計画書、支援計画書など(お手元にあれば)
・就学相談申込票(家庭で印刷して持参できる方)
就学相談申込票は、さいたま市のホームページからダウンロードできます。印刷や事前の記入ができないときは、面談のときに書けると案内されています。
申込票には、お子さんのこと、家族のこと、通っている園、相談したいことを書く欄があります。生まれてからのようすや、園での様子を書く欄もありますが、「記入するときは、該当しないところ、分からないところは空欄のままでかまいません」と注意書きがあります。ぜんぶ埋めなくていいとわかると、少し気がラクになりますよね。

諸検査の結果とか、支援計画書とか…うちにはないものばかりだわ!

「お手元にあれば」と書かれているわん。ないものは持っていかなくて大丈夫なわん。まずは母子手帳からそろえればいいわん!
さいたま市の就学相談で、通常の学級を考えているとき
さいたま市の就学相談の案内にある、通常の学級を希望する場合の道筋

「特別支援学級や特別支援学校は、いまのところ考えていない。でも、集団の中で困らないか心配」。そんな保護者のために、案内には「通常の学級を希望しているが学校生活に心配がある場合(支援があると学校生活を送りやすい場合)」という項目があります。
ここでは、「小学校・小学部への引継ぎシート」か「理解シート」(どちらも潤いファイル)に、お子さんについて心配なことを書いて、入学前に小学校へ支援について相談に行くことがすすめられています。
手順は、案内によると次の4つです。
①さいたま市のホームページから、「引継ぎシート」か「理解シート」をダウンロードする。②保護者が、個別の支援や合理的配慮について記入する。③お子さんが入学する学校に電話して、相談に行く日時を決める(窓口は教頭先生)。④2月以降に、シートを持って相談に行く。
「合理的配慮」というのは、障害のある子が、ほかの子と同じように学べるように、学校が個別の事情に合わせて行う調整のことです。たとえば、席の位置を工夫する、指示を目で見てわかる形にする、といったことが考えられます。
シートには、「家ではこんな声かけが助かる」「この場面では、こう手伝うと自分でできる」といった、保護者だからこそ知っていることを書けます。入学したあとで、担任の先生が最初に知りたいのは、まさにこういう情報です。書くのがむずかしいときは、園の先生に、家庭と園それぞれの様子を照らし合わせてもらうのも、ひとつの方法です。
さいたま市の就学相談と、小学校の教頭先生への相談

小学校に連絡するときの窓口は、案内に「教頭先生」と書かれています。担任の先生は入学後にならないと決まらないので、入学前の相談は教頭先生が受けてくれる、という理解でよさそうです。
相談に行くのは2月以降です。それまでの間は、シートに「家庭ではこうするとうまくいく」「こういう場面が苦手」と書き溜めていく期間にできます。小さなメモで大丈夫です。たとえば次のようなことです。
・朝の支度で、声をかけるタイミングや言い方
・初めての場所や、予定が急に変わる場面での様子
・切り替えがしやすくなる、ちょっとした工夫
・好きなこと、得意なこと
「苦手なこと」だけでなく、「好きなこと・得意なこと」も書いておくと、先生がお子さんの姿をイメージしやすくなります。
また、入学前の時期は、お子さんと「もうすぐ小学生だね」と、少しずつ話しておく時期でもあります。学校の見た目や、朝の流れ、トイレの場所など、イメージできるものが増えるほど、新しい環境への緊張はやわらぎやすいと言われています。
就学時健診の不安については、こちらの記事でもくわしく取り上げています。


学校の先生に伝えるって、苦手なことを並べたら、うちの子がダメな子みたいに思われないかしら…。

案内では「得意なこと、好きなこと」も伝える内容に入っているわん。できることも、いっしょに書けばいいわん。
まとめ:さいたま市の就学相談の窓口と、迷うときの考え方
さいたま市の就学相談の窓口と、問い合わせ先

最後に、令和8年度の案内にある窓口をまとめます。
| 窓口 | 内容 |
|---|---|
| 特別支援教育相談センターさくら草 | さいたま市緑区三室636-8(市立さくら草特別支援学校2階)/電話 048-810-5030。主な担当地区は、浦和区・南区・緑区・岩槻区・見沼区の一部 |
| 特別支援教育相談センターひまわり | 区ごとの担当は案内に記載があります。電話番号などはさいたま市のページで確認できます |
| 受付時間 | 月曜〜金曜 午前9時〜午後5時(土日、祝日、年末年始を除く) |
| 教育委員会事務局 特別支援教育室 | 電話 048-829-1667(さいたま市のページに記載の問い合わせ先) |
担当地区の外で相談したい場合は、希望するセンターに問い合わせてください、と案内されています。
さくら草は、市立さくら草特別支援学校の2階にあり、正面入口から入ります。案内の地図には、北浦和駅東口のバスターミナルから東武バスに乗り、「北宿」バス停で降りて徒歩5分、と書かれています。浦和駅、東浦和駅、大宮駅、さいたま新都心駅からも、数本バスがあるそうです。ひまわりは、総合療育センターひまわり学園や、市立ひまわり特別支援学校の入り口とは異なるので注意、と書かれています。
さいたま市の就学相談を、迷う気持ちのまま使っていい理由

就学相談は、就学先を決めるための手続きの入口であると同時に、保護者の気持ちを整理する場でもあります。公式の案内も、「発達障害は、年齢や生活、保護者の育て方、家庭でのしつけなどが原因ではありません」と、保護者を責めない言葉で書かれています。
「相談したら、特別支援学級にしなくちゃいけないのでは」と心配する方もいます。でも、案内のどこにも、相談したら何かが決まってしまうとは書かれていません。相談の流れの中心は、お子さんの様子を聞き取り、行動を観察して、どんな支援が合うかを探すことです。
特別支援学級や特別支援学校には、たしかに手続きが必要です。そのぶん、早めに情報を集めておくと、あとから慌てずにすみます。通常の学級を考えている場合も、引継ぎシートを使って、入学前に小学校に伝えておく道があります。
たとえば、「とにかく一度、話を聞いてもらいたい」という気持ちで電話をかけることも、できます。相談の中で、特別支援学級のほうが合うのか、通常の学級で配慮をお願いするほうが合うのか、考えが少しずつ整理されていくこともあります。結論を急がなくて大丈夫です。
お子さんの就学先は、保護者だけで抱えて決めなくてよいものです。園の先生、家族、そして就学相談の担当者と、少しずつ情報を持ち寄りながら考えていきましょう。
この記事のまとめ
・さいたま市の就学相談は、特別支援教育相談センター(ひまわり・さくら草)で、電話で申し込む
・令和8年度の案内では、受付は3月から。特別支援学校は6月ごろ、特別支援学級は9月ごろまでが目安
・相談は予約制で1回50分ほど、無料。初回は母子手帳などを持っていく
・通常の学級を考えるときは、引継ぎシートか理解シートを持って、2月以降に小学校の教頭先生へ相談する

なんだか、全体の地図が見えてきたわ。ひとりで考えこむより、電話一本が先なのね。

ひとりで抱え込まなくて大丈夫わん。一歩ずつ、一緒に考えるわん!
就学相談の不安な気持ちについては、こちらの記事も参考にしてください。

アイキャッチ画像:Photo by KLT Dinusha on Pexels



コメント