傘を嫌がる子。理由と家庭での工夫を解説

傘を嫌がる子。理由と家庭での工夫を解説 保育園・幼稚園
おやまど 監修者バナー プレビュー

【この記事の信ぴょう性】

当ページの記事は、児童発達支援の現場経験を持つ鈴木日奈子(小学校教諭免許保有)が監修しています。

ネット検索で出てくる答えは、
「よその子の答え。」

自分の子の場合はどうなのか。それは、あなたにしか教えられません。おやまどは、その子に合った答えを毎日教えてくれる育児相談AIアプリです。ダウンロード不要。今すぐ3分で試せます。

傘を嫌がる子の気持ちと、そう感じる理由

こんにちは!おやまどの鈴木です。

雨の朝、玄関で「傘をさそうね」と声をかけても、傘を嫌がる子に、手こずっている方も多いのではないでしょうか。傘を投げてしまったり、さしてもすぐ閉じてしまったり。「レインコートならいいのかな?」と迷うこともありますよね。

この記事では、傘を嫌がる子の気持ちと、そう感じやすい理由、家庭でできる工夫を、順番にまとめました。「わがまま」と決めつけず、子どもの感じ方に目を向けるヒントとして、読んでいただければうれしいです。

傘を嫌がる子が、視界のせまさや見えにくさに不安を感じるとき

傘を嫌がる子の気持ちをイメージする、頭の上に広がるカラフルな傘
Photo by Gabi Radde on Pexels

傘を嫌がる子の理由として、まず考えられるのが視界の変化です。傘をさすと、頭の上に大きな屋根ができて、まわりが見えにくくなります。前や横の様子がわかりにくく、不安になる子もいます。

大人は、傘のふちから外を見たり、少し傾けて前を確かめたりと、自然に調整しています。けれど子どもにとっては、「見えないまま歩く」ことそのものが怖く感じられる場合があります。

たとえば、傘をさした途端に足が止まったり、傘を後ろに倒して歩いたりする姿が見られるなら、前が見えにくいことが気になっているのかもしれません。背の低い子は、傘の骨組みが目線に近く、いっそう視界が気になりやすいとも言われています。

「ちゃんと前を見て歩こうね」と声をかけたくなりますが、その言葉が、かえって緊張を強めることもあります。まずは「見えにくいんだね」と気持ちを言葉にしてあげると、少し安心しやすくなります。

よくある例として、傘を開いたとたんに「見えない!」と声をあげる子もいます。そんなときは、傘のふちを少し上げてあげたり、親が先に歩いて「ここまでおいで」と目印になったりすると、視界の不安が和らぐことがあります。

また、傘をさす前に、親子で「傘の中から見える景色」を確かめてみるのもおすすめです。「屋根の下に入ったみたいだね」「小さな窓から外が見えるね」など、見え方を楽しい言葉に置きかえると、傘のイメージが変わっていきます。

見え方の工夫
傘のふちを少し上げる、前が透けるビニール傘を試す、親が先を歩いて目印になる。視界の不安がある子には、こうした小さな工夫が助けになることがあります。

ほのママ
ほのママ

傘って、ただ雨をよける道具だと思ってたけど、子どもには見え方が変わるのね。

ここわん
ここわん

大人には当たり前でも、子どもには大きな変化のことがあるわん。まずは気持ちを受けとめるところからわん。

傘を嫌がる子が、雨が傘に当たる音や、ぬれる感触を不快に感じるとき

傘を嫌がる子が気になる雨の音をイメージする、窓ガラスの雨つぶ
Photo by Pixabay on Pexels

二つめの理由は、音や感触です。雨が傘に当たると、バラバラ、ポツポツと、思ったより大きな音が頭の上で響きます。音に敏感な子にとっては、これが落ち着かない原因になることがあります。

感覚の感じ方には、個人差があると言われています。同じ雨音でも、「心地いい」と感じる子もいれば、「うるさくて嫌だ」と感じる子もいます。どちらが正しいということはありません。

また、傘をさしていても、足元や袖口がぬれたり、風で雨がふきこんだりします。ぬれたときの感触が苦手な子は、「傘をさしても結局ぬれる」ことが、傘への嫌な気持ちにつながっている場合もあります。

そんなときは、傘を無理にさすより、雨の音を少しやわらげる工夫をしてみる方法があります。たとえば、帽子のつばつきのレインハットを併用する、音が小さめの生地の傘を選ぶ、といったやり方です。

雨音が苦手な子には、耳をふさぐように傘を持つ姿が見られることもあります。そんなときは、「うるさいね」と気持ちに寄りそってから、「どうしたら少し楽になるかな」と、いっしょに考えてみてください。

帰宅したら、タオルでふいて、温かい飲み物をいっしょに飲む。そんな小さな時間が、雨の日への嫌な気持ちをやわらげてくれることもあります。

おすすめの声かけ
「うるさいね」「ぬれたら冷たいよね」と、まず気持ちを言葉にしてあげます。そのうえで、「どうしたら少し楽かな」といっしょに考えてみましょう。

大きな音が苦手な子。理由と家庭での工夫を解説
大きな音が苦手な子の気持ちや理由を、家庭と行事の場面に分けてやさしく整理しました。予告の伝え方やイヤーマフの使い方など、すぐ試せる工夫を知りたい、未就学児から小学生の保護者の方へ。安心できる声かけの例や、園への伝え方なども紹介しています。

傘を嫌がる子が、持つ重さや手がふさがることにとまどうとき

傘を嫌がる子の手の負担をイメージする、ずらりと並んだ傘
Photo by Mathias Reding on Pexels

三つめの理由は、持つことそのものです。傘は、思ったより重く感じられます。小さな手で、長い柄を持って、風にあおられながら歩くのは、大人が思う以上に力がいる動作です。

さらに、傘を持つと片手がふさがります。手をつなぎたいのにつなげない、ランドセルや荷物を持ちにくい、転びそうになったときに手が出ない。こうした不安が重なって、傘を避けたくなる子もいます。

傘の先端が人や物に当たりそうで怖い、という気持ちを持つ子もいます。傘の使い方のルールを、絵や図で見せながら話すと、安心して扱いやすくなります。

よくある例として、傘を開いたり閉じたりする動作が難しくて、いらいらしてしまう場面があります。ボタンを押す力の加減や、骨組みを開く感覚が、まだうまくつかめていないのかもしれません。

「どうして持てないの」と責めるより、「重いよね」「持ちにくいよね」と共感することから始めてみてください。お子さんの気持ちが落ち着くと、そこから次の工夫を試しやすくなります。

傘の持ち手の形によっても、持ちやすさは大きく変わります。まっすぐな柄より、握りやすい曲がった柄のほうが、小さな手には合う場合もあります。傘売り場で実際に握ってみると、違いがよくわかります。

また、傘の開閉に時間がかかって友だちを待たせてしまうことが、気持ちの負担になっている子もいます。雨の日の朝の前に、家で何度か開閉の練習をしておくと、自信につながります。

メモ
傘を嫌がる理由は、一つとはかぎりません。視界、音、感触、重さ、手がふさがる不安など、いくつかが重なっていることもあります。「いまは何が気になっているのかな」と、そっと観察してみてください。

傘を嫌がる子が、特に困りやすい場面

登園・登校の朝に、傘を嫌がる子と時間が足りなくなるとき

傘を嫌がる子と過ごす雨の朝をイメージする、レインコート姿の後ろ姿
Photo by Atlantic Ambience on Pexels

いちばん困りやすいのが、雨の朝です。出発の時間が決まっているので、傘をめぐるやりとりが長引くと、親も子も焦りやすくなります。

玄関で傘を持ったまま動かない、外に出た途端に傘を閉じてしまう、といった場面があります。「遅れちゃう」と言いたくなりますが、急かされるほど、子どもはかえって動けなくなることがあります。

雨の日の朝は、いつもより10分早く支度を始めるだけで、気持ちにゆとりが生まれます。傘を前の晩に玄関に出しておく、レインコートや長靴といっしょに並べておくなど、準備を見える形にするのも一つの方法です。

たとえば、前の日の夜に「あしたは雨だね。どの傘にする?」と、天気予報を見ながらいっしょに話してみるのも一つの方法です。心の準備ができるだけで、当日の動きが変わることがあります。

それでも間に合わない日もあります。そんなときは、「今日はここまでできたね」と、できたことに目を向けてみてください。朝の数分のやりとりで、親子の一日の気持ちが決まってしまうこともあるからです。

たとえば、「傘をさして玄関を出たら、ごほうびシールを1枚」のような小さな約束を、親子で決めておく方法もあります。ごほうびは、ほめ言葉でも、ハイタッチでも大丈夫です。無理のない範囲で、楽しい工夫を取り入れてみてください。

雨の日の通園・通学に、お父さんやお母さんが付き添える時間があるなら、その日だけは少し余裕をもって、いっしょに歩いてあげるのも一つの方法です。

避けたい声かけ
「早く傘をさしなさい」「みんなさせているでしょ」。急かしたり比べたりする言葉は、緊張を強めてしまうことがあります。

ほのママ
ほのママ

朝はただでさえバタバタなのに、傘で止まられるとほんとに焦っちゃうの…。

ここわん
ここわん

その気持ち、わかるわん。だからこそ、前の日に準備しておくだけでも、ずいぶん楽になるわん。

横断歩道や人混みで、傘を嫌がる子の安全が気になるとき

傘を嫌がる子の安全が気になる雨の日の通りをイメージする、傘が並ぶ街
Photo by Irina Aksenova on Pexels

雨の日の通りは、傘がたくさん並んで、いつもより歩きにくくなります。傘と傘がぶつかったり、前が見えにくかったりして、親の心配も増えますよね。

傘を嫌がる子が、傘をささずに歩こうとすると、ぬれて風邪をひかないかと心配になります。一方、傘をさして歩かせると、前を見ずに道路へ出ないか、という不安も出てきます。

通りでは、お子さんの傘が前の人に当たらないよう、「傘は少し上に」と声をかけてあげると、衝突を防げます。

そんなときは、手をしっかりつなぐのが基本です。親が傘を持ち、子どもは親の傘に入る「相合い傘」の形にして、手をつなぐ方法もあります。子ども用の傘は、親の傘より小さいことが多く、いっしょに入るほうが歩きやすい場合もあります。

また、ふだんの通園路で、傘がぶつかりやすい場所や、見通しの悪い場所を、晴れた日に親子で確かめておくのも安心につながります。「ここは止まるよ」と、ゲームのように伝えると、楽しみながら覚えられます。

小学生になると、通学班で集団登校することもあります。傘をうまくさせないと、班の友だちに迷惑をかけてしまうのでは、と気にするお子さんもいます。前もって先生に伝えておくと、見守ってもらいやすくなります。

傘を持つ手のぐらつきが心配なときは、レインポンチョや、背中まで覆えるレインコートを併用する方法もあります。傘にこだわらなくても大丈夫です。

安全のために
雨の日の通りは見通しが悪くなります。道路に出るときは、傘をさしていても手をつなぎ、「止まる」「見る」を声に出して確かめましょう。

レインコートを嫌がる子。理由と家庭での工夫を解説
レインコートを嫌がる子の気持ちと理由を、フードの窮屈さや素材の不快感、動きにくさから解説します。少しずつ慣れていくステップや選び方、雨の朝の準備のコツなど、家庭でできる工夫を紹介。雨の日の支度にお悩みの保護者の方へ向けた、解説記事です。

― 読みながら、ちょっと立ち止まって ―

ここまで読んでも、「うちの子の場合は?」が残っていませんか。

一般論ではなく、あなたのお子さんに合わせた答えがもらえます。育児専門AIが、今のあなたの状況に寄り添ってお返事します。

うちの子のことを、相談してみる →

傘を嫌がる子と一緒にできる、家庭での工夫

傘を嫌がる子に合う傘を、一緒に選んでみる

傘を嫌がる子に合う傘選びをイメージする、色とりどりの傘
Photo by Andrei C on Pexels

まず試したいのが、お子さんといっしょに傘を選ぶことです。自分で選んだ傘は、愛着がわきやすく、「さしてみようかな」という気持ちが生まれることがあります。

選ぶときのポイントは、いくつかあります。

傘を選ぶときのチェックポイント

・軽いもの(持ってみて、手が疲れにくいか)
・ビニール製など、前が透けて見えるもの(視界が気になる子に)
・開閉がかんたんな、子ども用の安全設計のもの
・好きな色や柄(「これなら持ちたい」と思えるか)
・お子さんの背の高さに合った大きさ

とくに、前が透けて見えるビニール傘は、視界が気になる子に人気です。傘のふち越しにまわりの様子がわかるので、安心しやすいと言われています。ただし、合う・合わないは個人差があります。

店で実際に開いてみて、持ち心地を試せるなら、お子さんの反応を見ながら選べます。ネットで買う場合は、重さの表示も確認しておくと失敗しにくいです。

買ったあとは、すぐに雨の日に使わず、晴れた日に家の中でいっしょに開閉の練習をしてみてください。「どんなふうに開くのかな」と、傘の仕組みをいっしょに眺めるだけでも、親しみがわきます。

お店で選べないときは、「どれが好き?」と画像を見せて、お子さんに選んでもらう方法もあります。選ぶ過程そのものが、傘への前向きな気持ちにつながることがあります。

傘を嫌がる子が、少しずつ慣れていくための練習と声かけ

傘を嫌がる子が慣れていく様子をイメージする、親子で歩く雨上がりの散歩
Photo by Ron Lach on Pexels

傘に慣れるには、雨の日にいきなり使うより、晴れた日や室内で遊びながら練習するのが近道です。まずは、家の中で傘を開いて、屋根ごっこをしてみてください。

「傘の下は、ひみつ基地だよ」と声をかけて、中に入ってみる。くるくる回して、色や柄を楽しんでみる。こうして、傘に「楽しい」気持ちを結びつけておくと、雨の日の抵抗感が少し和らぎます。

次の段階として、ベランダや庭で、傘を持って数歩だけ歩いてみる方法もあります。シャワーのじょうろを使って、傘に水をかけて雨の音を体験する、というやり方もあります。

声かけは、「持ちなさい」より「持ってみる?」のほうが、受け入れやすい場合があります。できたときは、「持てたね」「さしていられたね」と、小さな成功を具体的に伝えてあげてください。

雨の日の練習は、親も気持ちに余裕のあるときに始めるのがコツです。疲れている日や、時間に追われているときは、無理をしないでください。お休みの日の午後など、ゆったりした時間に取り入れてみましょう。

傘に関する絵本を読んだり、傘をテーマにした歌を歌ったりするのも、気持ちをやわらげる一つの方法です。遊びの中で「傘=楽しい」というイメージが少しずつ育っていきます。

ほのママ
ほのママ

傘の下を秘密基地にするなんて、わたしも入りたいくらい!

ここわん
ここわん

遊びの中で慣れていくと、雨の日が少し楽しみになるかもしれないわん!

練習は、1回で終わらせようとせず、数日かけて少しずつ進めてみてください。うまくいかない日があっても、大丈夫です。次の日にまた、傘の下で遊んでみればいいのです。

お子さんの好きなキャラクターの傘や、お気に入りの色の傘は、気持ちを前向きにしてくれる味方になります。雨の日が「傘をさせる特別な日」になるよう、少しずつ演出してみてください。

まとめ:傘を嫌がる子と、ゆっくり進んでいく

傘を嫌がる子の気持ちを、まるごと受けとめるという考え方

傘を嫌がる子と寄り添う気持ちをイメージする、一つの傘に入る親子
Photo by Fawaz Onakoya on Pexels

ここまで、傘を嫌がる子の理由と、家庭での工夫を見てきました。視界、音、感触、重さ、手がふさがる不安。理由はさまざまですが、共通しているのは、子どもなりの「嫌だな」にちゃんと理由があるということです。

傘をさせるようになることが、ゴールではありません。「雨の日を、親子で乗り切れた」という経験の積み重ねが、いちばんの力になります。レインコートや相合い傘など、ほかの方法を選ぶのも、立派な工夫です。

今日うまくいかなくても、大丈夫です。季節が変わり、体が大きくなると、傘の感じ方が変わることもあります。焦らず、お子さんのペースに合わせていきましょう。

傘を嫌がる気持ちは、成長とともに、少しずつ変わっていくこともあります。「今は苦手でも、いつか大丈夫になるかもしれない」と、長い目で見守ってあげてください。

周りと比べてしまいそうになったら、「昨日のわが子」と比べてみましょう。ほんの少しの違いでも、確かな前進です。そのことに気づけるのは、毎日そばにいる保護者の方だけです。

一人で抱え込まず、傘を嫌がる子と一緒に進んでいく

傘を嫌がる子との雨の日をふり返る、窓辺のコーヒーとノート
Photo by Bedia on Pexels

雨の朝は、親にとっても大変な時間です。思うようにいかない日が続くと、「どうしてうちの子だけ」と落ち込むこともあるでしょう。けれど、傘を嫌がる子は、決して少なくありません。

周りの人や、園・学校の先生に、困っていることを話してみるのも一つの方法です。「雨の日は、傘の代わりにレインコートで来ています」と伝えておくだけでも、気持ちが軽くなります。

保護者の方の心の元気も、同じくらい大切です。疲れたときは、無理をせず、信頼できる人に話を聞いてもらったり、好きなことで一息ついたりしてくださいね。雨の日も、親子で少しずつ穏やかに過ごせますように。

お子さんがいちばん安心できるのは、「自分の気持ちをわかってくれる人がそばにいる」と感じられるときです。傘をさせるかどうかより、その安心感を大切にしてください。

ほのママ
ほのママ

今日は傘の気持ちがちょっとわかった気がするわ。えへへ…。

ここわん
ここわん

ひとりで抱え込まなくて大丈夫わん。一歩ずつ、一緒に考えるわん!

長袖を嫌がる子。理由と家庭での工夫を解説
秋になっても長袖を嫌がる子に悩む保護者の方へ。そでの感触や暑さ、締めつけなど嫌がる理由と、朝の着替えの声かけ、素材の選び方、少しずつ慣らす家庭での工夫を、具体例つきでやさしく解説します。家庭で今日から試せる内容を、具体例を交えてご紹介。

アイキャッチ画像:Photo by Tien Nguyen on Pexels

調べる育児から、
聞ける育児へ。

記事だけでは解けなかったモヤモヤ、育児専門AIに話してみませんか。
あなたとお子さんに合わせた答えが、きっと見つかります。

うちの子のことを、相談してみる →

コメント

タイトルとURLをコピーしました