朝は「寒い」とぐずり、昼は「暑い」と上着を投げ出す。
季節の変わり目になると、子どもの機嫌が悪い日が続いて、こちらまで疲れてしまう。
9月の終わりから10月にかけては、季節の変わり目で、子どもの機嫌が崩れやすい時期だと言われています。
「最近、ちょっとしたことで泣く」「なんだかずっとイライラしている」と感じている方も多いのではないでしょうか。
理由が分からないまま不機嫌が続くと、「わたしの関わり方がいけないのかな」と自分を責めたくなることもあります。
でも、この時期の不機嫌には、季節ならではの理由が隠れていることが多いんです。
この記事では、季節の変わり目に子どもの機嫌が悪くなりやすい理由と、責めずに受け止める関わり方、そして家でできる整え方をまとめました。
毎日の不機嫌にへとへとになっている方が、少しでも肩の力を抜けるきっかけになればうれしいです。
この記事でわかること
・季節の変わり目に子どもの機嫌が悪くなりやすい理由
・不機嫌な日の受け止め方
・生活リズムや服の工夫など、家でできる整え方
・親自身の疲れとのつきあい方
季節の変わり目に子どもの機嫌が悪くなりやすい理由
こんにちは!おやまどの鈴木です。
季節の変わり目の不機嫌は、「わがままになった」「甘えている」ように見えることがあります。
でも、その裏には体や生活の変化が関わっていることがよくあります。
子どもは、自分の体のしんどさを言葉で説明するのがまだ得意ではありません。
だからこそ、「なんとなくつらい」が、不機嫌という形で出てくることがあるのです。
ここでは、よくある理由を2つ見ていきます。
理由が分かると、「どうして?」というモヤモヤが少し軽くなります。
わが子に当てはまりそうなものがないか、思い浮かべながら読んでみてください。
朝晩の寒暖差で、体が疲れやすい

この時期は、朝晩はひんやりしているのに、昼間は夏のように暑い日もあります。
一日の中で気温が大きく変わるのが、季節の変わり目の特徴です。
人の体には、暑さや寒さに合わせて体温を調整するしくみがあります。
寒暖差が大きいと、このしくみが一日中はたらき続けることになり、それだけで体力を使うと言われています。
大人でも「なんだかだるい」「疲れが取れない」と感じやすい時期ですよね。
体の小さな子どもにとっては、なおさら負担が大きくなりやすいのです。
しかも子どもは、自分が疲れていることに気づきにくいものです。
疲れているのに遊び続けて、夕方になって急に機嫌が崩れる。そんな流れもよくあります。
「さっきまで元気だったのに」と感じるときは、体の疲れが限界に近づいているサインかもしれません。
叱る前に、「疲れたのかな」と一度考えてみるだけで、関わり方が変わってきます。
また、朝は上着を着ていったのに、昼には汗をかいている。
そんなふうに、体が暑さと寒さを行ったり来たりすることも、知らないうちに疲れをためる原因になります。
小さな子ほど、「暑い」「寒い」を自分から伝えるのが難しいものです。
顔が赤い、首のうしろが汗ばんでいる、手が冷たいなど、体の様子をときどき見てあげると、不機嫌の理由に気づきやすくなります。

最近うちの子、夕方になるとすぐ泣くの…。反抗期が来たのかと思って、ちょっと落ちこんでたんだよね。

この時期は、体がこっそりがんばり続けているんだわん。夕方に崩れるのは、一日分の疲れがたまっているからかもしれないわん。
日が短くなり、生活リズムがずれやすい

秋になると、日が沈む時間がどんどん早くなります。
夏の間は明るかった夕方の時間が、気がつくと暗くなっている、ということも増えてきます。
人の体は、朝の光を浴びることで「一日が始まった」と感じ、夜の暗さで「そろそろ眠る時間」と感じるしくみになっていると言われています。
明るさの変化は、体内時計(体の中にある一日のリズム)に大きく関わっています。
日の長さが変わる時期は、このリズムが少しずれやすくなります。
寝つきが悪くなったり、朝なかなか起きられなくなったりする子もいます。
夏の間は夕方まで外で遊べたのに、秋になると暗くなるのが早く、外遊びの時間が短くなります。
体を動かす時間が減ると、夜になっても眠くなりにくい子もいます。
さらに、夏休み明けから続く行事の練習や、園や学校の予定の変化も重なります。
眠りが浅い日が続くと、ちょっとしたことでイライラしやすくなるのは、大人も子どもも同じです。
「朝の機嫌が悪い」「夜なかなか寝ない」と感じたら、生活リズムのずれが関わっているかもしれません。
眠りについては、こちらの記事でもくわしくまとめています。
寝る前にお気に入りの絵本を一冊読む、決まった歌をうたうなど、毎晩同じ流れをつくっておくと、季節が変わっても眠りに入りやすくなることがあります。

季節の変わり目、子どもの機嫌が悪い日の受け止め方
理由が分かっても、毎日くり返される不機嫌に向き合うのはしんどいものです。
ここでは、受け止めるときの考え方を2つ紹介します。
「いつもと違う」を責めずに、まず受け止める

機嫌が悪いときの子どもは、ふだんなら平気なことでも泣いたり怒ったりします。
靴下がうまくはけない、コップの色がちがう。そんな小さなことで大泣きすることもあります。
つい「そんなことで泣かないの」と言いたくなりますよね。
でも、子どもにとっては「そんなこと」が、その日のしんどさの最後のひと押しになっていることがあります。
まずは、「嫌だったね」「疲れちゃったね」と、気持ちを言葉にしてあげるところから始めてみましょう。
気持ちを代わりに言葉にしてもらえると、子どもは「分かってもらえた」と感じやすくなります。
受け止めることは、何でも言うことを聞くこととはちがいます。
「嫌だったね。でも、物は投げないよ」のように、気持ちは受け止めつつ、してはいけないことは短く伝えれば大丈夫です。
よくある例として、夕方の不機嫌な時間に、あえて何もしないで一緒に座る時間をとる、という方法があります。
話さなくても、そばにいるだけで落ち着いていく子もいます。
不機嫌が続くと、「またか」と思ってしまうこともありますよね。
そんな日は、「今日は季節のせいで疲れているんだな」と心の中でつぶやいてみるだけでも、少し気持ちに余裕が生まれます。
子どもの不機嫌を、親がすべてなおす必要はありません。
落ち着くまでの時間を一緒に過ごすだけで、十分に役目を果たしています。

分かってはいるんだけど…夕方ってわたしもクタクタで、「もう泣かないで〜」って言っちゃうんだよね。

季節の変わり目は、親もヘトヘトになりやすいんだわん。毎回うまくできなくて当たり前だわん。できる日にできることをすれば十分だわん。
感覚が敏感な子は、服の変化もしんどい

季節の変わり目には、衣替えもやってきます。
半袖から長袖へ、薄い生地から厚い生地へ。大人にとっては当たり前の変化ですが、ここでつまずく子もいます。
肌ざわりに敏感な子にとって、長袖のそでが手首にふれる感じや、セーターのチクチク感は、大人が思う以上に気になることがあります。
「この服イヤ」と言って朝から動けなくなるのは、わがままではなく、本当に気持ちが悪いのかもしれません。
また、上着を着る・脱ぐという動作が一日に何度も増えるのも、この時期の特徴です。
そのたびに気持ちを切り替えなければならないので、それだけで疲れてしまう子もいます。
新しい服をいきなり着るのが難しい場合は、家で少しずつ慣らしていくのもひとつの方法です。
お気に入りの半袖の上に、薄手の長袖を羽織るところから始めるなど、変化を小さく分けると受け入れやすくなることがあります。
服のタグや縫い目が気になる子もいます。
タグを切る、縫い目が少ない服を選ぶ、一度洗ってやわらかくしてから着るなど、ちょっとした工夫で着やすくなることもあります。
「どうして着ないの」と説得するより、「どこが気になる?」と聞いてみるほうが、解決の手がかりが見つかりやすいと言われています。
肌ざわりや音などの感覚の敏感さについては、こちらの記事でもくわしく取り上げています。

季節の変わり目の子どもの機嫌を、家で整える方法
最後に、家でできる工夫を紹介します。
どれも完璧にやる必要はありません。できそうなものを一つ選ぶだけで十分です。
季節の変わり目は、毎年やってきます。
今年ためした工夫は、来年の同じ時期にもきっと役に立ちます。
朝の光と寝る時間で、リズムを整える

生活リズムを整えるうえで取り入れやすいのが、朝の光です。
起きたらカーテンを開けて、部屋に朝日を入れてみましょう。
朝の光を浴びると、体が「朝が来た」と感じやすくなると言われています。
窓ぎわで朝ごはんを食べる、玄関先で少し外の空気を吸うなど、生活の流れに組みこむと続けやすくなります。
夜は、寝る前の過ごし方を少し意識してみます。
明るい画面を見る時間を短くする、部屋の照明を少し落とす。それだけでも、眠りに向かいやすくなることがあります。
寝る時間を毎日きっちりそろえるのは、なかなか難しいものです。
まずは「起きる時間だけはだいたい同じにする」ところから始めると、無理なく続けやすいと言われています。
休みの日も、起きる時間を大きくずらさないようにすると、週の初めの不機嫌がやわらぐことがあります。
寝坊した日は、午前中に外で過ごす時間を少しとるだけでも、リズムを戻す助けになります。
| 時間帯 | 取り入れやすい工夫 |
|---|---|
| 朝 | カーテンを開けて朝日を入れる/起きる時間をそろえる |
| 昼 | 外で体を動かす時間を少しつくる |
| 夕方 | 疲れが出やすいので、予定をつめこまない |
| 夜 | 画面を見る時間を短くし、照明を少し落とす |

え、カーテンを開けるだけでいいの〜!?もっと大変なことをしなきゃいけないと思ってた!

小さなことでも、毎日続けると体はちゃんと覚えていくんだわん!まずは朝のカーテンから始めてみるわん。
脱ぎ着しやすい服と「着る順番」を決めておく

寒暖差のある時期は、服で調整できるようにしておくと、体の負担が少し軽くなります。
おすすめは、前開きの上着など、子どもが自分で脱ぎ着しやすい服です。
暑くなったら自分で脱げる、寒くなったら自分で着られる。それだけで、「暑い」「寒い」で機嫌が崩れる場面が減ることがあります。
朝の着がえで毎回もめてしまう場合は、「着る順番」を決めておくのもひとつの方法です。
「肌着、シャツ、ズボン、くつした」と順番を紙にかいて貼っておくと、迷う時間が短くなります。
前の晩に、次の日の服を子どもと一緒に選んでおくのもおすすめです。
自分で選んだ服だと、朝すんなり着られることもあります。
選ぶのは2〜3着の中からにすると、迷いすぎずに決めやすくなります。
「どっちにする?」と聞くだけでも、自分で決めたという満足感につながります。
上着をかける場所を、子どもの手が届く高さに決めておくのもよいでしょう。
「帰ってきたら、ここにかける」と場所が決まっていると、脱ぎ着の流れが身につきやすくなります。
園や学校に持っていく上着は、薄手で丸めて持ち運べるものが便利です。
「暑かったら脱いでいいよ」と前もって伝えておくと、子ども自身が調整しやすくなります。
まとめ:季節の変わり目の子どもの機嫌と、ゆるくつきあう
最後に、いちばんお伝えしたいことを書きます。
親の疲れも、季節のせいにしていい

季節の変わり目に疲れやすいのは、子どもだけではありません。
寒暖差や日の短さは、大人の体にも同じように影響します。
子どもの不機嫌に向き合いながら、自分もなんとなく調子が出ない。
そんなときは、「季節のせいだから仕方ない」と思ってしまって大丈夫です。
夕ごはんを簡単なものにする。お風呂を少し早めにすませて、一緒に早く寝る。
家事や予定を少し減らすことも、立派な整え方のひとつです。
親の体調が整うと、子どもの不機嫌にも少し余裕をもって向き合えるようになります。
自分のための温かい飲み物を一杯いれる、そんな小さな時間も大切にしてみてください。
イライラしてしまう自分を責めてしまう日もあると思います。
そんなときは、こちらの記事も参考にしてみてください。


季節のせいにしていいんだ〜!じゃあ今日の夕ごはんは、卵かけごはんにしちゃおうかな、えへへ…。

それでいいんだわん!ママがにこにこしていることが、子どもにとってはいちばんのごちそうだわん。
ゆるく整えれば、また戻ってくる

季節の変わり目の不機嫌は、多くの場合、季節が落ち着くにつれて少しずつおさまっていくと言われています。
体が新しい気温や明るさに慣れてくると、いつもの様子に戻っていくことが多いのです。
だからこそ、今は「完璧に整える」より「ゆるく整える」くらいがちょうどいいのかもしれません。
朝のカーテン、脱ぎ着しやすい服、夕方はのんびり。できることを一つずつで大丈夫です。
そして、機嫌が悪い日があっても、それは子どもの成長が止まったわけではありません。
季節の変化に、体と心が一生けんめい合わせようとしている途中の姿です。
去年の同じ時期はどうだったか、思い出してみるのもおすすめです。
「そういえば去年もこの時期はぐずっていたな」と気づけると、今の不機嫌も少し落ち着いて見守れるようになります。
秋は、過ごしやすい日も増えてくる季節です。
落ち葉を拾いに出かけたり、温かい飲み物を一緒に飲んだりしながら、親子のペースで季節の変わり目を乗り切っていきましょう。
今日もおつかれさまでした。
機嫌が悪い日も、よく笑う日も、どちらも大切なわが子の姿です。
この記事のチェックポイント
・季節の変わり目は、寒暖差や日の短さで体が疲れやすい
・不機嫌は「なんとなくつらい」のサインのことがある
・気持ちは受け止めて、行動のルールは短く伝える
・朝の光と起きる時間で、生活リズムを整える
・脱ぎ着しやすい服と着る順番で、朝の負担を減らす
・親の疲れも季節のせいにして、ゆるく乗り切る
アイキャッチ画像:Photo by Yan Krukau on Pexels



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