マラソン大会が苦手な子は多い?よくある悩みを知る
こんにちは!おやまどの鈴木です。
「マラソン大会が近づくと、朝から元気がなくなる」
マラソン大会が苦手な子どもの様子を見て、どう声をかければいいか迷ってしまう。そんな方も多いのではないでしょうか。
マラソン大会が苦手なことに、本人以上に親のほうがやきもきしてしまう。そんなご家庭は、実はめずらしくありません。「体力をつけさせたほうがいいのかな」「気持ちの問題なのかな」と、関わり方に迷ってしまう方もいるはずです。この記事では、マラソン大会が苦手な背景にある理由と、家庭で無理なく取り入れられる工夫を、一緒に見ていきます。
マラソン大会が苦手だと感じる場面

マラソン大会が苦手だと感じる場面は、家庭によってさまざまです。走り始めてすぐに息が上がってしまう。周りにどんどん抜かされて、途中で歩きたくなってしまう。そもそも、大会の日が近づくにつれて気持ちが沈んでいく、というご家庭もあります。
たとえば、体育の時間の持久走の練習で、いつも最後のほうを走っている。そんな様子を見て、「無理させてしまっているのかな」と感じる方もいるかもしれません。
順位やタイムが記録として残る種目だからこそ、苦手意識がふくらみやすいという面もあります。
マラソン大会の日が近づくと、お腹が痛いと言い出したり、朝の準備がいつもより遅くなったりすることもあります。「サボりたいだけ」と決めつけず、その裏にある気持ちに目を向けてあげたいところです。
兄弟姉妹や友だちと走るタイムを比べられる機会が多いのも、マラソン大会ならではの難しさです。「お兄ちゃんはもっと速かったのに」といった何気ない一言が、本人の中で大きな重荷になっていることもあります。
「マラソン大会が苦手」は特別なことじゃない

「マラソン大会が苦手なのは、うちの子だけなんじゃないか」と感じる方は少なくありません。でも、長い時間ペースを保って走り続けることは、瞬発的な運動とはまったく違う体力や気持ちの持続力が必要で、大人が思う以上に負荷の大きい種目だと言われています。
短距離走やボール運動は得意なのに、マラソン大会だけが極端に苦手、というケースもあります。運動の種類によって得意・不得意の差が大きいのは、めずらしいことではありません。
クラス全体で見ても、長距離走に苦手意識を持っている子は一定数いる、というのが実際のところです。
周りの子が涼しい顔で走り切っているのを見ると、自分の子だけが特別に体力がないように感じてしまいがちです。でも、マラソン大会という一つの場面だけで、その子の運動能力すべてを判断することはできません。
「今はまだ、長く走ることに慣れていないだけ」。そんな見方をしてみると、少し気持ちが軽くなるかもしれません。

うちの子だけ、マラソン大会がずっと苦手で…。お友だちはケロッとしてるのに、なんでうちの子だけって、つい考えちゃうの。

それ、多くの家庭で聞く悩みだわん。長く走り続けるのは瞬発力とはちがう力が必要だから、苦手な子がいてもぜんぜん特別じゃないわん。
運動全般に苦手意識があるお子さんは、こちらの記事も参考になるかもしれません。

マラソン大会が苦手なのはなぜ?体と心の面から考える
マラソン大会が苦手な背景には、いくつかの理由が重なっていることがあります。ここでは、体力の面と心の面、それぞれの視点から見ていきます。
マラソン大会に必要な体力とペース配分

マラソン大会は、最初から全力で走ってしまうと、途中で息切れして走れなくなってしまいます。自分の体力を最後まで配分しながら走るペース配分の感覚が必要で、これは経験を積んで少しずつ身につくものだと言われています。
「まだ余裕があるから、このくらいのペースで」という感覚がつかめていないと、序盤で飛ばしすぎて後半に苦しくなる、ということがよく起こります。
「体力がない」というより、「ペースの感覚がまだつかめていない」だけ、というケースも少なくありません。
呼吸のリズムを整えることも、長く走り続けるためには欠かせません。走りながら呼吸を整える感覚は、練習をくり返す中で少しずつつかめていくものです。
苦手の背景にあるかもしれない特性

マラソン大会が苦手な理由は、体力だけでは説明できないこともあります。同じ姿勢や動きを長く続けることに疲れを感じやすいタイプの子や、「まだゴールが見えない」という状況そのものに不安を感じやすいタイプの子がいる、と言われています。
パズルのピースのように、それぞれの子どもが得意な運動・苦手な運動を持っています。
瞬発力を発揮する運動が得意な子もいれば、じっくりコツコツ続ける運動が得意な子もいます。どんな運動が得意かにも、子どもによって違いがあるようです。
断定はできませんが、見通しの立てにくさが、マラソン大会の苦手さとつながっているケースもあると言われています。「ゴールがどこにあるかわからない」という状況が、余計に不安を大きくしてしまうこともあるのです。

ペース配分って…はじめて聞いた言葉だわ。体力がないからじゃなくて、走り方の感覚の話ってこと?

そうわん!最後まで走りきる力の配り方の感覚だわん。育ち方には個人差があるから、時間がかかるのは自然なことだわん。
順位だけが苦手の理由ではないケースも

「順位が低いのがいやなんだろう」と考える方も多いのではないでしょうか。もちろん順位が気になる子もいますが、マラソン大会が苦手なことの理由は、それだけとは限りません。
苦しさが長く続く感覚そのものが苦手、大勢の前で走る姿を見られるのが恥ずかしい、途中で歩いてしまったらどうしようという不安など、理由は一人ひとり違います。
「順位を気にしているだけ」と決めつけずに、何がつらいのかを本人に聞いてみることも大切です。
理由がわかれば、それに合わせた関わり方も見えてきます。焦らず、その子の言葉に耳を傾けてみてください。
「苦しいのがいや」なら少しずつ体力をつける練習を、「見られるのが恥ずかしい」なら人目を気にしない練習の場を探すなど、理由によって効果的な工夫も変わってきます。
「歩いてしまったらどうしよう」という不安には、「歩いてもいいから最後まで進もう」というゴールの設定に変えるだけで、気持ちが軽くなることもあります。
マラソン大会が苦手な子への関わり方。家庭でできる工夫
マラソン大会が苦手な子に対して、家庭では特別なトレーニング器具がなくても、少しずつできることがあります。ここでは、今日から取り入れやすい工夫を紹介します。
家でできる無理のない体力づくり

いきなり長い距離を走らせようとすると、うまくいかない経験ばかりが積み重なってしまうことがあります。まずは、無理のない範囲で体を動かす時間を増やすところから始めてみるのも一つの方法です。
週末に家族で散歩に出かける、近所を一緒に歩く距離を少しずつ延ばしていく、といった取り組みだけでも、体力づくりの土台になります。
「走る練習」だと身構えてしまう子も、「お散歩」として誘えば、リラックスして体を動かせることがあります。
歩くペースに慣れてきたら、少しずつ早歩きや軽いジョグを混ぜてみるのもよいでしょう。急に負荷を上げず、その子の様子を見ながら進めることが大切です。
休日に決まった時間だけ体を動かす習慣をつくると、特別な練習という意識をあまり持たずに、体力を育てていくことができます。天気のいい日を選んで、無理のない範囲で続けてみてください。
タイムや順位以外の目標を持つ

「1位を目指す」「タイムを縮める」という目標だけでは、苦手意識のある子にとってハードルが高くなりすぎてしまうことがあります。タイムや順位以外の目標を、一緒に決めてみるのもおすすめです。
「最後まで歩かずに走りきる」「去年より苦しくなるタイミングを遅らせる」など、その子自身の中にある目標なら、無理なく取り組めます。
的の真ん中を狙うだけがダーツの楽しみ方ではないように、マラソン大会にもいろいろな「めあて」があっていいのです。
目標を決めるときは、子ども自身の言葉で「今回はこれをがんばりたい」と言えるものを選ぶと、当日への気持ちの向き合い方も変わってきます。
目標を紙に書いて見えるところに貼っておくのもおすすめです。当日に不安な気持ちが出てきたときも、自分で決めた目標を思い出すことで、気持ちを立て直しやすくなります。
一度決めた目標も、途中で難しいと感じたら変えて構いません。走りながら気持ちが変わるのは自然なことです。目標にこだわりすぎて、かえって苦しくなってしまっては本末転倒です。
できたことを一緒に喜ぶ工夫

マラソン大会が苦手な子にとって、「順位」だけが評価される場面が続くと、走ることそのものがつらいものになってしまいます。だからこそ家庭では、小さな「できた」を一緒に喜ぶ時間を大切にしたいところです。
去年は途中で歩いてしまった子が、最後まで走りきれた。練習の散歩の距離が少し延びた。そんな小さな変化も、立派な成長です。
「順位」ではなく、「前よりできるようになったこと」に目を向けて声をかけると、子どもの表情も少しずつ変わっていきます。
ハイタッチをする、頑張りを言葉で伝えるといった簡単な方法でも構いません。結果よりも過程を認める関わり方が、次への意欲につながっていきます。
「今日はここまで頑張れたね」という声かけを積み重ねていくと、子ども自身も「やればできる」という感覚を少しずつ持てるようになります。

そういえば、順位ばっかり気にして、「最後まで走りきった」ことをちゃんと褒めてなかったかも!

気づけてえらいわん!順位じゃなくて、走りきったことに気づいてあげると、子どももきっとうれしいわん。
マラソン大会が苦手で練習をいやがるときの向き合い方
マラソン大会が苦手な状態が続くと、練習そのものをいやがるようになることもあります。ここでは、そんなときの声かけと、学校との連携について見ていきます。
練習をいやがるときの声かけ

「走りたくない」と言われたとき、「そんなこと言わずに頑張ろう」とつい励ましたくなるかもしれません。でも、いやがる気持ちの裏には、「また苦しい思いをするのが怖い」という気持ちが隠れていることもあります。
そんなときは、練習を無理にすすめる前に、「どんなところがいちばんいや?」と聞いてみるところから始めてみてください。
つらいと感じている部分をそのまま受け止めてもらえるだけで、次への一歩を踏み出しやすくなる子もいます。
「他の子と比べて」ではなく、「昨日のあなたと比べて」という視点で声をかけると、プレッシャーを減らしながら練習に誘うことができます。
それでもいやがる日は、無理に誘わず、いったん距離を置いてみるのも一つの選択です。「今日はお休みにしよう」と思い切って切り替えることで、次の日に気持ちを切り替えて向き合えることもあります。
学校の先生と共有しておきたいこと

マラソン大会が苦手なことで学校生活がつらくなっているようなら、家庭だけで抱え込まず、担任の先生と様子を共有しておくのも一つの方法です。
「持久走の授業になると表情がくもる」「大会が近づくと家でも話したがらない」など、家庭で見えている具体的な様子を伝えると、学校側も授業の中で配慮しやすくなります。
連絡帳やノートに簡単にメモしておき、面談のタイミングで伝える、という形でも十分です。
「特別扱いしてほしい」という意味ではなく、「今、こんな状態です」という共有だと考えると、伝えるハードルも少し下がるかもしれません。学校と家庭、両方の視点をすり合わせることで、その子に合った関わり方が見えてくることもあります。
チェックポイント
・比べる相手は「他の子」ではなく「昨日のその子」にする
・「順位」より「走りきったこと」に目を向ける
・つらそうな様子が続くときは、担任の先生にも様子を共有する
体を動かすこと全般に苦手意識があるお子さんは、なわとびについてのこちらの記事も参考になるかもしれません。

集団での活動そのものに苦手さを感じている場合は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

まとめ:マラソン大会が苦手でも、あせらずつきあう
マラソン大会が苦手でも大丈夫と伝えたい

マラソン大会が苦手なことは、その子の努力不足でも、育て方の問題でもありません。ペース配分の感覚や、長く走り続ける体力の育ち方には個人差があり、経験を積む中で身についていくものだと言われています。
「速く走れるようにならなきゃ」と親のほうが力を入れすぎると、その緊張が子どもにも伝わってしまうことがあります。
「今はまだ練習中」というくらいの気持ちで、長い目で見守ってあげてください。
焦らず見守るためのポイント

マラソン大会が上達するスピードは、カメがゆっくり歩みを進めるように、子どもによってさまざまです。焦って急かすよりも、その子のペースに寄り添うことのほうが、結果として上達への近道になることもあります。
散歩から少しずつ体を動かす。タイムや順位以外の目標を持つ。できたことを一緒に喜ぶ。つらそうなときは無理にすすめず、必要があれば学校とも様子を共有する。
そうした関わりを積み重ねていくことが、マラソン大会が苦手な子にとっての、いちばんの支えになります。

焦らなくていいんだね。順位やタイムだけじゃなくて、その子のペースを見てあげようって思えた。

そうだわん!一人で抱え込まなくて大丈夫だわん。あせらず、一緒に考えていこうわん。
マラソン大会が苦手なのは、努力不足でも育て方のせいでもなく、ペース配分の感覚や体力の育ち方に個人差があるためです。散歩から体力づくりを始め、タイムや順位以外の目標を持ち、できたことを一緒に喜びながら、その子のペースであせらずつきあっていきましょう。
マラソン大会が苦手なことも、成長のペースの一つです。今日できなかったことが、来年には少しできるようになっているかもしれません。周りと比べすぎず、その子自身の「昨日より少し」に目を向けながら、マラソン大会とゆっくりつきあっていってくださいね。



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