トイレでうんちができない子は発達障害?お漏らしの原因と対応

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【この記事の信ぴょう性】

当ページの記事は、児童発達支援の現場経験を持つ鈴木日奈子(小学校教諭免許保有)が監修しています。

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「おしっこはトイレでできるのに、うんちだけはオムツでする」
「何度教えてもパンツにお漏らししてしまう」
「もう4歳、5歳なのにできないのは、発達障害の兆候なの?」

毎日の片づけが続くと、親も疲れてしまいますよね。園のお友達と比べて、焦りや不安が強くなることもあるでしょう。

先に結論をお伝えすると、トイレでうんちができないことだけで、発達障害とは判断できません

むしろ、子どものうんちのお漏らしでは、最初に便秘や排便時の痛みを確認することが大切です。硬い便が腸にたまり、その横から柔らかい便が漏れるケースもあります。

この記事では、トイレでうんちができない理由を「便秘」「発達特性」「恐怖や環境」「排便姿勢」に分け、家庭でできる対応と小児科へ相談する目安を解説します。

トイレでうんちができないのは発達障害?お漏らしとの関係

トイレでうんちだけできないことは発達障害の決め手にならない

子どもの発達を見守る親子

こんにちは、おやまどの鈴木です。排泄の自立には、便意に気づく、トイレまで移動する、服を下ろす、便座に安定して座る、力を入れて排便する、拭くという複数の力が必要です。

おしっこは短時間で終わっても、うんちは座る時間が長く、踏ん張る姿勢も必要です。そのため、おしっこよりもうんちの自立が遅れる子は珍しくありません。

医療上「便失禁」や「遺糞症」を考えるのは、一般に4歳または発達水準で4歳相当以上で、不適切な場所への排便が繰り返される場合です。まだトイトレの途中にいる2〜3歳の失敗と、5歳以降も頻繁に続くお漏らしは分けて考える必要があります。

年齢だけで焦らなくて大丈夫です
大切なのは「何歳なのにできない」ではなく、便の硬さ、痛み、失敗の頻度、本人が便意に気づいているか、生活への支障があるかです。

年齢と状況を整理すると、次のように考えやすくなります。

子どもの状態考え方の目安
2〜3歳でトイトレ中失敗はよくあります。便秘や恐怖を確認しながら、急がず進めます。
4歳以降も繰り返し漏れる便秘や便失禁の可能性を含め、小児科へ相談する価値があります。
一度できていたのに戻った便秘、入園・転園、引っ越し、家庭環境の変化など、直前の出来事も確認します。
園ではできるが家ではできない能力がないとは限りません。便座、姿勢、声かけ、安心感の違いを比べます。
家ではできるが園で我慢する学校や園のトイレの音、におい、人目、時間の短さが負担になっていないか確認します。

トイレの成功・失敗だけを見るより、どの場所ならできるか、どの便なら痛くないか、どの声かけなら動けるかを比べると、その子に必要な支援が見えやすくなります。

発達障害の特性がトイレを難しくする場合はある

音や刺激に敏感な子ども

一方で、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)のある子どもでは、便秘や失禁が多いという研究報告があります。

ただし、これは「お漏らしがあるから発達障害」という意味ではありません。発達特性によって、トイレに必要な行動が難しくなる場合がある、という関係です。

発達特性が関係する例

・水を流す音、換気扇、におい、便座の冷たさがつらい
・便意やお尻の汚れに気づきにくい
・遊びへの集中が強く、便意を後回しにする
・「オムツで立ってする」という手順を変えにくい
・排便の手順を言葉だけでは理解しにくい
・足が浮く便座で体を安定させにくい

ASDでは感覚の過敏さや鈍さ、変化への抵抗、決まった手順へのこだわりが関係することがあります。ADHDでは遊びや動画から注意を切り替えにくく、気づいたときには間に合わないことがあります。

ほのママ
ほのママ

感覚過敏って、服や食べ物だけじゃなくてトイレにも出るの?わたし、てっきりトイレが面倒なだけなのかと…。

ここわん
ここわん

トイレは音・におい・触り心地が集まる場所だわん。まず「行きたくない理由」を探すと、叱るよりずっと近道になるわん!

発達障害かを見るなら排泄以外の困りごとも確認する

園で子どもの様子を見守る支援者

発達障害は、トイレの一場面だけで判断するものではありません。家庭と園など複数の場所で、生活に継続的な困りごとがあるかを総合的に見ます。

たとえば、強い感覚過敏、予定変更での大きな混乱、言葉で気持ちを伝える難しさ、集団行動のつまずき、注意の切り替えにくさなどが複数重なっている場合は、発達相談で整理してもらう価値があります。

こんなときは発達面も相談してみましょう
トイレ以外にも生活上の困りごとが続く/園から複数の場面について指摘されている/本人が強く困っている/家庭での工夫だけでは生活が回らない。

反対に、トイレ以外では年齢相応に過ごせていて、便秘や過去の痛い経験が明らかな場合は、まず排便の問題を整えることが優先です。

子どもがトイレに行かずうんちをお漏らしする理由。便秘を最初に確認

硬い便の横から漏れる「溢流性便失禁」がある

排便のつらさを訴える子ども

パンツに柔らかいうんちが少しずつ付くと、「下痢なのかな」「トイレに間に合わなかったのかな」と考えやすいですよね。

しかし、子どものお漏らしでは、直腸に大きく硬い便がたまり、その周囲から新しい柔らかい便が漏れ出す溢流性便失禁が起きることがあります。

便が長くたまると直腸が広がり、便意を感じるセンサーが鈍くなります。すると本人は「出そう」と気づかないまま、少量の便が下着に付いてしまいます。

お漏らしは、わざとではないことが多いです
便秘による漏れは、子ども自身が止められない場合があります。「隠した」「言わなかった」と叱ると、排便への不安が強まり、さらに我慢する悪循環につながります。

ほのママ
ほのママ

えっ、柔らかいうんちが漏れているのに、原因が便秘のこともあるの!?完全に逆だと思ってた…!

ここわん
ここわん

なんだって?と思う仕組みだわん…。毎日少し出ていても、奥に便がたまっていることがあるから、回数だけでは判断しないわん!

痛み・恐怖・感覚過敏・こだわりがお漏らしにつながる

不安な子どもに寄り添う保護者

子どもが便を我慢するきっかけとして多いのが、硬いうんちで痛かった経験です。「また痛いかも」と感じると、お尻を締め、つま先立ちになったり、部屋の隅に隠れたりして便意をやり過ごそうとします。

我慢すると便の水分がさらに吸収され、次の便がもっと硬くなります。痛い→我慢する→硬くなる→もっと痛いという循環です。

さらに、便座に落ちそうな怖さ、水がはねる不安、流す音、におい、狭い個室、冷たい便座などがトイレ拒否につながることもあります。

子どもの行動から考えられる背景

・隠れて立ったままする:その姿勢が出しやすい、見られたくない
・オムツに履き替えてからする:慣れた感覚と手順が安心
・便座に座ると泣く:音、におい、姿勢、過去の痛みが怖い
・遊びながら漏れる:便意に気づきにくい、切り替えにくい
・少量を何度も漏らす:便秘による溢流の可能性

「どうしてトイレでしないの?」と問い詰めても、幼い子どもは理由をうまく説明できません。行動の前後を観察し、原因を仮説として一つずつ試す方が有効です。

足が浮く姿勢や便意への気づきにくさも原因になる

家庭で子どもの様子を見守る保護者

大人用便座に座ったとき、足が宙に浮いていると体が不安定になります。お尻が落ちそうで怖く、腹圧もかけにくいため、うんちが出しづらくなります。

排便しやすい姿勢は、足裏が台にしっかり付き、膝がお尻より少し高く、上半身をやや前に倒した状態です。補助便座と踏み台を組み合わせ、子どもが力を入れやすい環境を作りましょう。

また、便意の感覚が弱い子は、「出る直前」まで気づかないことがあります。毎回本人からの申告を待つのではなく、食後やいつも排便しやすい時間を利用して、短時間だけ座る習慣を作る方法があります。

長時間座らせる必要はありません
「出るまで降りられない」と感じると、トイレが罰の場所になります。出なくても数分で終え、「座れたね」と過程を認めましょう。

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トイレでうんちができない子への対応。叱らず段階的に進める

便秘や痛みがあるならトイトレより治療を優先する

子どもと一緒に対応を考える保護者

便が硬い、排便時に泣く、数日出ない、巨大な便が出る、少量のお漏らしを繰り返す場合は、まず小児科で便秘について相談してください。

慢性的に便がたまっている場合、食物繊維や水分だけで解決しないことがあります。医師は状態を確認し、必要に応じてたまった便を取り除き、便を柔らかく保つ治療を行います。

薬の種類や量を自己判断で変えないことも大切です。便秘は一度出れば終了ではなく、痛くない排便を繰り返し、直腸の感覚が戻るまで継続的な管理が必要になることがあります。

最初の目標は「トイレで成功」ではありません
まずは、柔らかいうんちを痛みなく出せる状態を作ることです。排便への恐怖が減ってから、場所や姿勢を整えていきます。

トイレ環境と見通しを整えて成功の手前を褒める

視覚的な予定表を使う子ども

子どもが嫌がる刺激を減らすと、トイレへ近づきやすくなります。すべてを一度に変えるのではなく、子どもの反応が大きいものから調整しましょう。

家庭で試せる環境調整

・補助便座と踏み台で体を安定させる
・流す音が怖ければ、子どもが退出してから流す
・明るすぎる照明や強い芳香剤を見直す
・「ズボンを下ろす→座る→拭く→流す」を絵で示す
・食後など排便しやすい時間に短く座る
・好きなシールを「出たとき」ではなく「座れたとき」に貼る

褒めるポイントは結果より手前です。「トイレまで来られた」「ズボンを下ろせた」「便座に10秒座れた」など、成功を小さく分けます。

「うんちが出なかったから失敗」ではありません。出なくても安心して終われた経験が、次の挑戦につながります。

オムツ排便からスモールステップで移行する

親子で小さな成功を喜ぶ様子

うんちのときだけオムツを求める子から、急にオムツを取り上げると、便を限界まで我慢することがあります。

オムツを「やめさせる物」と考えるより、安心を残したままトイレへ近づくための橋として使いましょう。

移行ステップの一例

①いつもの場所でオムツにする
②オムツのままトイレの近くでする
③オムツのままトイレの中でする
④オムツを履いたまま補助便座に座る
⑤便座に座って排便する練習へ進む

一つの段階に数日から数週間かかっても問題ありません。子どもが強く拒否したら、一段階戻ります。

また、お漏らしをしたときは「出たね。着替えよう」と淡々と対応します。ため息、説教、兄弟との比較は避け、片づけを罰として押しつけないようにしましょう。

ほのママ
ほのママ

よーし!明日から「便座で成功」を目標にしないで、「トイレの中でオムツにできた」を一緒に喜んでみるわ!

ここわん
ここわん

その作戦だわん!「昨日より一歩近づいた」を見つければ、親子ともトイトレが苦しい勝負じゃなくなるわん!

うんちのお漏らしはいつ受診する?小児科へ伝える記録

便秘やお漏らしが続くなら早めに小児科へ相談する

子どもの困りごとを支援者に相談する様子

「便秘くらいで病院に行っていいのかな」と迷う方もいますが、子どもの便秘は我慢を繰り返すほど悪循環が強くなります。家庭で困っている時点で相談して構いません。

早めに相談したい状態

・硬い便や排便時の痛みが続く
・少量の便が毎日のように下着へ付く
・大きな便を出したあと、何日も出ない
・排便を怖がり、極端に我慢する
・4歳または発達水準4歳相当以降もお漏らしを繰り返す
・園や学校生活、外出に支障が出ている
・家庭で工夫しても改善しない

強い腹痛、繰り返す嘔吐、著しい腹部膨満、発熱、ぐったりする、体重が増えない、繰り返す血便がある場合は、早めの受診が必要です。

排便日記があると便秘と発達特性を整理しやすい

家庭で子どもの記録をつける保護者

受診時に「いつも漏らします」とだけ伝えるより、1〜2週間の記録があると原因を整理しやすくなります。

記録しておきたいこと

・排便した日時と場所
・便の硬さや大きさ
・排便時の痛み、出血、腹痛
・お漏らしの量と本人が気づいたか
・便意の前に見られる行動
・トイレを嫌がった刺激や言葉
・食事、水分、処方薬の使用状況
・園や学校での排便状況

「失敗表」ではなく、子どもの体のパターンを見つける記録です。できた日だけでなく、出なかった日や我慢した様子も残しましょう。

記録しても原因が見えないときへ
おやまどに「便が硬かった」「隠れてした」「流す音を嫌がった」などを残すと、出来事を時系列で振り返れます。医師や園へ伝えるメモ作りにも活用できます。

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小児科と発達相談はどちらを先にする?

学校生活を送る子どもたち

便が硬い、痛い、漏れる、何日も出ない場合は、まずかかりつけ小児科で便秘を確認するのが基本です。発達障害の診断がある子でも、便秘があれば便秘への治療を先に進めます。

同時に、感覚過敏やこだわり、言葉の理解、切り替えの難しさが強い場合は、児童発達支援センター、自治体の発達相談、療育先などへ相談しても構いません。

便秘の治療と発達への配慮は、どちらか一方を選ぶものではありません。体を整えながら、その子が安心できる学び方を作ることが大切です。

まとめ。トイレでうんちができなくても発達障害とは限らない

トイレでうんちができない、お漏らしを繰り返すという一つの行動だけで、発達障害とは判断できません。

まず確認したいのは、便秘、排便時の痛み、便がたまって漏れる溢流性便失禁です。

家庭で安心して過ごす子ども

この記事のポイント

✓ トイレでうんちができないだけでは発達障害と判断できない
✓ ASDやADHDの特性がトイレを難しくする場合はある
✓ 柔らかい便のお漏らしでも、便秘が隠れていることがある
✓ 叱るより、痛みを減らし環境と姿勢を整えることが先
✓ オムツは急に外さず、トイレへ近づく橋として使える
✓ 便秘やお漏らしが続くなら小児科へ相談する
✓ 排便日記が受診と発達相談の両方に役立つ

できないのは、子どもが怠けているからでも、親の育て方が悪いからでもありません。

今日は「トイレで出す」まで進まなくても大丈夫です。痛くない便が出た、トイレの前まで来られた、座ってすぐ降りられた。そんな小さな一歩から始めてください。

ほのママ
ほのママ

できないところばかり見てたけど、まずは痛くないことと安心できることが大事なのね。今日からゆっくりでいいんだ。

ここわん
ここわん

その通りだわん。うんちは競争じゃないわん!体を整えて、その子の安心を守りながら一歩ずつ進めば大丈夫だわん。

調べる育児から、
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