「1歳半健診の積み木って、できなかったらどうなるの?」
「家では全然積もうとしないけど、健診で急にできるわけない…」
「積み木が積めないのって、発達障害と関係あるの?」
1歳半健診が近づくと、こんな不安が頭をよぎる方は多いと思います。

まず安心してください。「積み木が積めなかった=何か問題がある」ではありません。健診当日は緊張や場の雰囲気でいつもできることができない子も多く、保健師さんも「当日できなくても、家ではどうですか?」と確認してくれます。
ただ、積み木の検査は単に「積めるかどうか」を見ているわけではありません。指先の発達・言葉の理解・集中力・模倣など、複数の発達の要素を一度に確認できる工夫された検査です。「何を見ているのか」を知ることで、健診への不安がぐっと楽になります。
この記事でわかること:積み木検査で何を確認しているか・できない理由の種類・発達障害との関係・心配なサインの見分け方・家庭でできる関わり方まで、具体的にまとめました。
1歳半健診で積み木を使う理由。何を見ているの?

こんにちは!親子の相談窓口、おやまどの鈴木です。
「積み木を2〜3個積めるか」という検査は、一見シンプルに見えますが、実はとても多くの情報が詰まっています。
積み木検査で確認している5つのこと

1歳半健診の積み木検査では、「積めるかどうか」だけでなく、以下のような発達の状況を同時に確認しています。
| 確認していること | どんな様子で判断するか |
|---|---|
| ①指先の微細運動 | 小さな積み木をつまんで、ねらった場所に置けるか |
| ②模倣する力 | 保健師が積んで見せたとき、真似して積もうとするか |
| ③言葉の理解 | 「積み木ちょうだい」「積んでみて」という指示が通じるか |
| ④集中力・課題への取り組み | 課題に向き合って少しの間取り組めるか |
| ⑤目と手の協調運動 | 目で見たものに向かって手を正確に動かせるか |
つまり積み木は「手先の発達」と「コミュニケーション・認知の発達」を同時に確認できる検査ツールなのです。積めなかったとしても、検査中の子どもの様子全体を保健師さんは観察しています。
1歳半の「微細運動」の発達目安。積み木はいつ頃積めるようになる?
指先を使った細かい動き(微細運動)は、生後から少しずつ発達していきます。
| 時期の目安 | 微細運動の発達の様子 |
|---|---|
| 〜生後9ヶ月頃 | ものを握る・放す・口に入れる |
| 生後10〜12ヶ月頃 | 親指と人差し指でつまめるようになる(ピンチ動作) |
| 1歳〜1歳半頃 | 積み木を打ち合わせる・2〜3個積み始める |
| 1歳半〜2歳頃 | 積み木を4〜6個積める・クレヨンで殴り書きができる |
1歳半健診での目安は「2〜3個積めるか・積み木を打ち合わせて音が出せるか」です。ただしこれはあくまで目安であり、この時期の発達には個人差が非常に大きいため、できなくてもそれだけで問題とは限りません。
健診当日にできなくても大丈夫なケースが多い理由
1歳半の子どもにとって健診会場は「初めての場所・知らない大人・大勢の子ども」が混在する非日常の環境です。普段家でできていることが、その緊張感の中でできなくなることはよくあります。
「当日できなかった=問題」ではなく、「当日できなかったとき、家での様子を正直に伝える」ことが大切です。

「積めるかどうかだけじゃなくて、指示が通じるかとか模倣するかも見てるの?」って初めて知った。うちの子、家では積んでるけど外では嫌がってやらないタイプで…

「家では積んでる」という情報はめちゃくちゃ大事だわん!保健師さんにそのまま伝えてほしいわん。「いつものスペックを見せようとする場」じゃなくて「ありのままを見てもらう場」なんだわん!
積み木が積めない理由。場面・状況別に整理する

「積み木が積めない」にも、さまざまな理由があります。大きく4つに分けて整理します。
理由①発達のペースがゆっくりなだけ(個人差の範囲)
微細運動の発達には個人差があります。1歳半時点ではまだ積めなくても、2歳前後に急に積めるようになる子も多くいます。運動の発達全体がゆっくりな子は、粗大運動(歩き始めが遅い)と微細運動(指先の器用さ)の両方がゆっくり発達していくことがあります。
「個人差の範囲」に多い様子
✓ 積み木は積まないが、ものをつまむ・渡す・投げるなどはできる
✓ 積もうとするがバランスが難しくてうまくいかない(挑戦する意欲はある)
✓ 積み木以外の手先遊び(シール貼り・ページめくりなど)はできる
✓ 言葉の理解・指差し・模倣など他の発達は概ね育っている
理由②積み木で遊んだ経験が少ない(環境的な要因)

積み木を積むという動作は、実際に積み木で遊んだ経験の中で身につくスキルでもあります。家に積み木がない・積み木で遊ぶ機会が少なかったという場合、健診で初めて積み木を渡されてもどうすればいいかわからないことがあります。
これはその子の能力の問題ではなく、「経験不足」です。積み木遊びを日常に取り入れることで、比較的短期間で積めるようになることがあります。
理由③健診当日の緊張・場の雰囲気(環境による影響)
1歳半の子どもの中には「内弁慶」なタイプも多く、知らない場所・知らない人の前では普段できることもやらないことがよくあります。
このようなケースでは、「家ではできていますか?」という保護者への確認で補完されます。普段の様子を具体的に伝えることが大切です。
理由④発達特性が関係している場合(DCD・ASD・知的発達の遅れなど)

家でも積み木を試みているが全然積めない・手先の動きが全体的に難しそうという場合、発達特性が背景にある場合があります。
| 発達特性 | 積み木に関して見られやすい様子 |
|---|---|
| DCD(発達性協調運動障害) | 手先の動きの調整が難しく、ものをつまむ・置くが全体的に苦手 |
| ASD(自閉スペクトラム症) | 積み木に関心がなく無視する・積む目的より投げる・並べるを好む |
| 知的発達の遅れ | 積み木の遊び方がわからない・模倣自体が難しい |
| 感覚過敏 | 積み木の触感や音が苦手で触れようとしない |
ただし、積み木が積めないことだけで発達特性の有無を判断することはできません。他の発達の様子と合わせて総合的に判断されます。
「少し心配」と「様子見でいい」の見分け方。積み木以外の発達も合わせて確認を

積み木が積めないとき、「どの程度心配すればいいか」の目安を整理します。大切なのは積み木単体で判断せず、他の発達の様子と合わせてみることです。
「ひとまず様子見でいい」可能性が高いサイン
これらが見られる場合、積み木という行為の経験不足や、発達全体のゆっくりさによる可能性が高く、数ヶ月で自然に積めるようになることも多くあります。
「少し心配。相談を検討したい」サイン
これらが複数重なる場合は、積み木だけの問題ではなく、発達全体への確認が必要なサインである可能性があります。かかりつけ小児科や自治体の保健センターに相談することで、必要なサポートにつながります。
「積み木を積まずに壊したり投げたりする」はよくあること

「積もうとせず、すぐ壊す・投げる・打ち鳴らすばかり」という様子を心配される方も多いです。

うちの子、積み木を積まないで投げちゃうんだけど、もしかして関心はあるって見ていいの?

「投げる・打ち鳴らす」は積み木に触れて遊ぼうとしているわん!これは立派な発達の一段階だわん。「壊す楽しさ」から「積む楽しさ」へ、じっくり一緒に遊びながら育てていけばいいんだわん!
家庭でできる関わり方。微細運動を楽しく育てる遊び
「積み木を積ませなきゃ」と焦らず、「手先を使う遊びを日常に増やす」という視点で関わることが、結果的に微細運動の発達を育てます。
①積み木遊びは「積む」より「一緒に楽しむ」から始める

②積み木以外の「手先遊び」で微細運動を育てる
積み木だけにこだわらず、日常の中で指先を使う経験を豊かにすることが微細運動を育てます。
| 遊び・日常動作 | 育てる微細運動のスキル |
|---|---|
| シール貼り・はがし | つまむ力・指先の調整 |
| 絵本のページめくり | 薄いものをつまむ・1枚ずつ扱う |
| スプーン・フォーク練習 | 道具を持つ・すくう・運ぶ |
| 砂・粘土・お米遊び | 両手の協調・感触を通じた指先感覚 |
| ペグ差し・型はめおもちゃ | 狙った場所に入れる・目と手の協調 |
| クレヨンで殴り書き | 持つ・押す・引く の微細コントロール |
これらの遊びを通じて指先の力・調整力・目と手の協調が育まれ、積み木を積む動作にも自然とつながっていきます。「積み木の練習」より「手先を使う遊び全般を豊かにする」という発想がポイントです。
③「練習させる」より「一緒に楽しむ」が大前提
子どもは「楽しいから育つ」のが基本です。親が楽しそうに遊んでいると、子どもも「やってみたい!」という気持ちが生まれます。積み木遊びは健診対策ではなく、長く楽しめる知育遊びとして、プレッシャーなく日常に取り入れましょう。
まとめ。1歳半健診の積み木。大切なのは「積めるか」より「どう関わっているか」

最後に、一番大切なことをまとめます。
1歳半健診の積み木検査は「積めるかどうかの合否判定」ではありません。保健師さんが見ているのは、積み木を通じた指先の発達・言葉の理解・模倣・集中力・コミュニケーションの全体像です。

「積めるかどうか」だけ気にしてた自分が恥ずかしい…今日から一緒に積んで壊して遊ぼう!シールとか粘土も取り入れてみる!

それが一番だわん!積み木を「壊す→打つ→積む」の段階で楽しんでいくのが自然な流れだわん。焦らず楽しくが一番の近道だわん!



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